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2016.11.08
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カテゴリ:サスペンス



「オン・ザ・ハイウェイ
その夜、86分」 Locke 2013年 イギリス映画

 

監督 スティーヴン・ナイト

主演 トム・ハーディ

 

 さて、いつもの無名映画紹介コーナーと行きましょう。

 「画面に映るのはただ1人、交わされる言葉は電話のみ……」と、パッケージに書いてありました。どういうこと?とってもとっても気になって借りてきてしまいました。

 

夜、仕事を終えて建築現場を後にし、愛車に乗って帰宅の途に就いた建設会社のエリート社員、アイヴァン・ロック(トム・ハーディ)、彼は、一大建設プロジェクトの着工を翌朝に控え、今晩は家に帰って、愛する妻子とともにサッカーをTV観戦するはずでした。

しかし、かつて一夜の過ちで関係を持ち、妊娠した女性ベッサンから、破水をして病院に搬送され、いまにも赤ん坊が生まれそうとの緊急連絡が入ります。

アイヴァンは大切な家庭や仕事を棒に振って病院へ向かう決心をするのです。


 

 いやあ、驚きました。謳い文句はその通りだったのです。全編、車を運転するトム・ハーディの映像のみ、時折角度を変えたり、俯瞰映像になったり、車外の風景(夜だから基本暗くてよく見えない。)に切り替わったりして、変化を入れていますが、基本、トム・ハーディのアップあるいは上半身のみ(終始車を運転しているので、当たり前と言えば当たり前。)、ともすれば退屈してしまいそうな映像が続くわけですが、それが観続けられてしまうから不思議です。

 アイヴァンは、結構大きな建設会社の現場監督で、結構仕事ができる男らしく、冒頭にその建築現場がちらと映る、高層ビルの現場監督を任されているらしいです。翌日、一番大事な基礎のコンクリートを打つ工事の指揮を執る予定だったのでしょう。そして、この晩は、ひいきのサッカーチ-ムの試合を家族でTV観戦する約束をしていて、家では2人の息子と妻がユニホームを着こんで待っているのです。

 そこへ、予期せぬ1本の電話、かつて酔った勢いでたった1度だけ関係を持ってしまった女性から、今から2人の子どもを産むという知らせです。

 まじめで責任感の強い(自己中ですが)男なのでしょう、とにかく顔だけは出さなければ、と思ったようです。この夜の予定はおそらくダメになってしまいますが、後で謝ればいいだろう、明日の仕事も最初からは間に合わないかもしれませんが、途中からなら行けるだろう、そんな自己中心的で楽観的な考えでいたのかもしれません。

 電話(安心してくださいハンズフリーです。)で、明日の仕事をとりあえず任せなければいけない部下に指示を出しつつ、妻や息子に事情を説明しつつ、知らせを聞いてかけてきた上司に言い訳をしつつ、彼は不倫相手のいるロンドンの病院に向かって運転を続けます。

 しかし、だんだん雲行きが怪しくなっていきます。考えたら当たり前ですが、彼の自己中的楽観的判断が通るわけがないのです。はじめは自信満々で話している彼の表情がだんだん曇っていき、しまいには涙目になっていきます。(まあ、想像はつくと思いますが、結局彼がどうなったかは秘密にしておきましょう。)

 こういったドラマを彼の表情と電話での会話のみで見せていくのです。だんだん結末が気になって引き込まれて行ってしまいました。これはアイデアと脚本の妙ですね。そして、主演のトム・ハーディの巧みな演技ですね。

 彼って、「インセプション」で、夢の中で他人に化けターゲットを騙す“偽装師”イームスを演じていた彼ですよね。そして、「ダークナイト ライジング」のメイン悪役や、バイオレンス系アクション映画なのにアカデミー作品賞にノミネートされた注目作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の主演、レオナルド・ディカプリオがアカデミー主演男優賞を初受賞した「レヴェナント 蘇えりし者」で助演男優賞にノミネートされた敵役、などなど、最近非常に注目されている存在です。


 

 ということで、最近注目の演技派俳優の見事な独り芝居を思いがけず楽しんでしまいました、というお話でした。

 これはやっぱり、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観ないといかんなあ。






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Last updated  2016.12.29 20:30:59
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