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だだもれ堂筆記

だだもれ堂筆記

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2005.10.18
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テーマ:中国&台湾(3302)
カテゴリ:旅行けば
1980年代後半。
シルクロードからチベット、四川を2か月に渡ってうろつき、
遂に終着駅の上海に到着。

たとえエアコンが普及していなくても、時間外の食事が困難でも、
街角では気温と同じ温度のジュースしか飲めなくても、
どこまでもビルが続きホテルがあり人が大量にいる上海は、
辺境を歩いてきた目には(当時の上海の町並みはくすんではいたが)
煌びやかな大都会。


シチーライフに目がくらみ、豫園で南翔小籠包は喰らうし、
店員が自分にしか扇風機を向けていない百貨店で英雄牌の万年筆は買うし、
新華書店で激しく重い辞書をうっかり買ってしまうし、
友諠商店で選りに選って何でこんなもんを欲しがるんだバーロー的
親に頼まれたど派手なカラーの景徳鎮の壷を買うし、
印章は作ってもらうし、何かがはじけてしまったようであった。



そんな資本主義の手先的日々を過ごしていた時のこと。
相棒のペインターS氏と何かの話のついででふと思いつき、
せっかくだから話の種に洋食でも食ってみよう、ということになった。
どうせなら名店(と言われている所)に行ってみようと。

地味にバスで当時の超高級ホテル錦江飯店まで行き、そこから歩く。


という訳で西洋料理の老舗「紅房子西菜館」に到着。
かの周恩来氏(だったと思う確か)も愛したとかいう触込みで
期待は高まるが、期待しすぎるとはしごを外されるのが中国なので、
好奇心程度で止めておく。



予約はしなかったが、席は充分に空いていた。
内装はなかなか落ち着いている。地方のステーキハウスという雰囲気。
服務員の態度も日本のように慇懃ではないが、決して悪くはない。


30元(当時約1200円)のコースを奮発することにした。
ちなみに当時は30元あれば浦江飯店のドミトリーに一泊してバスに乗って
3食そこら辺の食堂や屋台で食べてついでにジュース飲んでアイス食べて
まだおつりが出る、という時代。
バックパッカーにとって紅房子の食事は恐ろしく贅沢なのである。


まずは前菜。芝海老のマヨネーズカクテル。
シャンパングラス(クープ型の方ね)に盛られていておしゃれ。
でも、…何だか量が結構多いぞ。
やや甘めだが、味は悪くはない。

スープはコーンポタージュ。
日本のファミレスクラスの味だったが、中華続きの舌には懐かしい味。
これまた量はたっぷり。

魚料理は海老フライ。大きいのが2本どどんと。
またもやマヨネーズベースのタルタルソースとレモンが添えられている。
悪くはないのだが、少しもたれてきた気配が…

肉料理はビーフステーキ。というか、古典的ビフテキというべき物件か。
肉はなかなか硬い。パセリバターのソース、フレンチフライ添え。
焼き方はがっつりウェルダン。
ミディアムレアって言ったんだけどなあ…
んじゃウェルダンを頼んだら炭が出て来るのか?
肉は結構大きい。硬くて大きいと来ると、相当食べでがある。
エビフライまでで既に満腹になってしまい、苦行になってきている。
貧乏性なので残すのは嫌だし。

サラダはレタスと胡瓜、トマト。またマヨネーズか…_| ̄|○
そういや中国で初めてレタスを見たのはここだった。
パンは普通のロールパン。甘くない食事パンだったのには感心した。
って当たり前なんだけどねえ…

デザートはベイクドアラスカ。
メレンゲがけのアイスクリームに洋酒をかけ、火をつけてくれる。
残念ながら女2人の上に昼間だったのでロマンチックにはならなかった。
しかしこのデザート、レトロ過ぎて多分いまの日本じゃ
ホテルのレストランとか結婚式ぐらいでしかお目にかかれないだろうなあ。

コーヒーはドリップで入れたもので、悪くなかった。
当時の中国を考えるとかなり上出来の部類に属するのは間違いない。
久々にネスカフェとかマクスウェル以外のコーヒーに満足。



総合評価。

日本の地方都市の洋食店、というレベルでした。
同じ素材が何度も出てきたり(海老)、マヨラーじゃないので
何かとマヨネーズ攻めというのもいただけない。

しかし、ここは日本ではない。
80年代改革開放政策が始まって間もなく、糧票がまだ生きていて、
料理の素材もまだ思うように手に入らなかった時代に
日本の田舎町の洋食だとしてもそれが出せるだけ御の字だろう。
場所と時代と値段を考えれば合格ラインだと思う。
ただしグルメ向けではないのは間違いない。
質より量系とか何でも食います系の人向け。

そして、恐ろしく腹一杯になった。
マヨネーズとスープが大きかったと睨んでいる。
さすがにこの時ほどではなく、夕食は軽めのものを屋台で食べられたが。



この紅房子、今は移転しているようだ。
さすがに今や当時と同じものは出してはいないだろう。
いや、行って敢えて特別にオーダしてみるという手もあるな…(自虐)





今はこんなのがあるんですねえ…
   ↓
中国 シルクロード楼蘭(ロウラン)ワイン赤白セット





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最終更新日  2005.10.18 12:07:33
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