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カテゴリ:旅行けば
ほうろうさんとといもいさんが旅先での預かり物に関わる日記をアップしていた。
国外を旅行しているとそういうことはよくあることだが、人と物を見て判断しないとトラブルに巻き込まれかねないというのもまた事実ではある。昔某国で国外持ち出し禁止及び日本への持ち込み禁止物件を預かってほしいと頼まれ、たまたま予備知識があったため断ったが、もしそれを持っていて出入国時に引っかかったら厄介なことになるところだった。預けようとした本人に悪気が無かったのは承知していたので断るのは心苦しかったが、止むを得ない。 預かり物と同様、国外でよくあるのが頼まれ事。 最近では内需拡大経済発展のおかげでそういうこともほとんど無くなっているのだろうが、昔中国に住んでいた頃、自分が外国人であるという理由で頼み事をするために接近してくる人が何人もいたのにはいい加減中国人不信になりそうになったものだった。 実際に私がほぼ面識の無い中国人に初対面で頼まれたことは以下の通り。 ・外国人と結婚したいので夫(妻)になってくれる人を紹介してほしい ・日本に行きたいので保証人になってほしい ・日本に行きたいので仕事を紹介してほしい ・自分の絵を日本で売り込みたいのでしかるべき人に紹介してほしい ・合弁工場を作りたいので日本企業を紹介してほしい ・日本語学校を作りたいので出資してほしい ・自分の会社の商品を日本に輸出したいので窓口になる会社を作ってほしい ・日本で小説を出版したいので日本語に翻訳して日本の出版社に持ち込んでほしい ・車を送ってほしい ・結婚してほしい …(´゚д゚`)… 一面識も無い、または1、2回会ったことがあるぐらいのほとんどどんな人間だか分かりもしない、しかも日本の企業とは無縁の人生を送っているまだ(当時は)若い留学生もしくは日本語教師にそういう話を持ってくること自体最初はものすごく面食らった。特に結婚してくれ、には(笑 いやまあ、それも度重なるとさすがに慣れてきて、どんなチャンスでもとにかくチャンスに見えたらダメ元でもそれを掴もうとするその根性というか日本人にはなかなか真似できない厚かましさにはある意味寒心、じゃなくて感心した。 こういうのって私に限らず、80年代から90年代前半頃に中国で暮らしたことのある外国人のうち少なからぬ人たちが経験しているのではないかと思う。私の知人友人もそういう目に遭った、という話を何度も聞いた。中国を旅行中、長距離列車の隣の席に座っていた中国人とまる2日間話をして打ち解けたら、突然求婚された、とか(笑 北京上海などの大都市ではどうか知らないが、地方都市だと外国人の数はまだ少なく、そんな町で暮らす中国人が外国人と知り合う機会は決して多くなかっただろう。彼らにとっては国外とコネクションを持つ機会を得るかもしれない数少ないチャンスだったということか。 ちなみに、もちろん中国以外の国でそんな事を頼まれたことは1度も無い。 写真を送ってほしい、日本の本が欲しいと言われたことは中国を含めて何度もあるが、可能なことであればリクエストに応えている。 日本にいる家族友人に何々を持って行ってほしいと頼まれたことももちろんある。 それは最初に書いたように、中身を確認して問題が無ければ引き受けた。 先方が個人にできることの限界を承知して控えめに頼み事をしてくれれば、こちらだってできるできないはともかくとして誠意ある対応をしようと思うのだよね。 それを、車を送れだの出資しろだの、地位も金も企業の後ろ盾も無い20代の若者に向かってそんなことばかり(しかしこうやって改めて見ると頼み事の内容は自分だけにとって功利的なことばかりだな)言ってると、こちらとしてはそう言っている相手の正気を疑いたくなってくるというものだ。 最初は面食らい、その後しばらくは知り合う中国人がいつそういう事を言い出すかと気が気ではなく、疑心暗鬼になる状態が続いた。そういうのを適当にあしらえるようになってようやく気が楽になったが。 あれでずいぶん一部の中国人の印象が悪くなったのは正直言って否めない。が、今思うに「では紹介するから手数料を下さい」とでも言って米ドルで支払ってもらって逃げるとか適当にお茶を濁すという詐欺もできたのだよなあ。今気付いても遅いか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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