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カテゴリ:雑談『ゲーム』
同人ゲーム『悪の教科書』を読了しました。
なかなか、衝撃的な内容ですね。 格別目新しい情報もありませんが、問題提起としては良いのではないでしょうか。 ただ、俺には合いませんでしたね。 言い方は悪いですが、このゲームは作者様の思想宣伝のための道具です。 読んでいて、楽しくなかった。 登場人物は、結局のところ作者様の思想を代弁する人形でしかありません。 折角、女の子の立ち絵が可愛いのに、勿体無いことこの上ない。 ゲームの中で、自らの思想をチラつかせるシナリオライターは珍しくありません。 例えば、『車輪の国』ではライターの無政府主義思想が見え隠れしています。 俺としては、賛同しかねる思想です。 しかし、それが鼻につくことは無い。 何故なら『車輪』の本題は、登場人物達が繰り広げるドラマだったからです。 つまり、娯楽としての側面を重視した上で、思想の一片を組み込むのなら、何の問題も無い。 しかし、『悪の教科書』はそうではありません。 延々と長台詞を言う「先生」は、実際には作者様の意見をそのまま吐いているだけです。 その意見も、どうにも情緒的過ぎて、賛同できない部分が多すぎます。 第五課の最後は、特に酷かったですね…。 日本農業の根深い問題が、あんな手法で本当に解決するのでしょうか? 正直なところ、「無料」という言葉に釣られて、 ろくに調べもせずにこのゲームを遊んだ自分が愚かだとしか言い様がありません。 作者様が考える『世界の現実の一例』。 それを遊び手に披露するのが、このゲームの目的だとしか思えない。 このゲームは、娯楽を重視する俺の要求に合致するものでは、もともと無かったのでしょう。 ですから、俺は自分の当ゲームに対する評価が、公平だとは思いません。 そもそも、プレイヤーである俺自身が、この作品に不適合な様ですから。 前述したように無料ですから、興味がある方は是非やってみて下さい。 …色々言いましたが、部分的には賛同できる意見もあるんですよ。 何というか、社会腐敗に対する怒りを、飾らずにぶちまけたような作品ですから。 良かれ悪しかれ、人の心を揺さぶる作品ではある、と思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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