『スマガスペシャル』。走れエロス。
『スマガスペシャル』感想 まとめ『スマガスペシャル』は、前作も含めた既存のループ系作品に対するアンチテーゼ。……などと言えたら少しは格好良かったのだろうが、実際には前作の主張を換骨奪胎して再提示したに過ぎない。だから今作を「新作」として見ると、少し物足りなかった面もある。熱い演出もあり、物凄い感動したのだが、それらは全て前作と同質の感動だった。そういう意味では、至極真っ当な続編と言えるかもしれないな…。勿論ファンディスクとしてはこれ以上無く楽しめたので、一片の不満も無い。前作の補完、人気投票ネタ、おっぱいネタ、変態ネタ、すまがたちの夜など、思い出してみればロクでもないネタばかりだが…。とにかく、ヒロインたちは今でも滅茶苦茶なセカイで生き続けている。それを確認出来ただけでも大収穫だ。新ヒロイン・デネブはオカルティックなツン少女。ガチ百合。最後までデレない。同・カペラは空気を読まないマイペース少女。バイセクシャル気味。スイーツ(笑)。デネブはスピカとキャラが被る恐れがあったが、実際にはそんなことは無かったぜ。そしてカペラは……俺は未だに彼女の性格を把握し切れていない。彼女のミステリアスさは、スマガ七不思議の一つとして永久に残されることになった…。総プレイ時間は約40時間。流石に前作ほどの分量は無いが、充分なボリュームがある。『スマガ』のセカイ観にもっと浸っていたい、という人がやるべきゲームだろう。前作が好きなら、今作に裏切られる心配は全く無い。ハッピーエンド至上主義、未だ潰えず。前作と同じく、エロゲーマーとしての在り方を考えさせられる名作だった。大槻ケンヂの歌をバックに、全力疾走するうんこマンを幻視して、俺も明日から頑張れる。そんな気がする…。