「展覧会・金子みすゞの詩」(藤枝市郷土博物館・文学館)
藤枝市の蓮華寺池公園内にある「藤枝市郷土博物館・文学館」に行ってきました仲間4人で続けている「赤毛のアンを英語で読む会」は8月は1人お休み、もう1人は来たけど 急用の電話がかかりみっちょんと私の2人でした。「2人で頑張って進めておこう」と言いながら テンポ良く話が弾み「まぁいいか~」で 4時まで喋りまくりその時に「金子みすゞ展があるよ」という話しになりみっちょんが「行かない?」と 山口出身の私を誘ってくれた。10月20日まで開催だけど、山口県仙崎の「金子みすゞ記念館」の館長さんのギャラリートークがあるからと 8日に行きました。90人の募集で ギリギリ最後に間に合ったようです。2時から講演なので その前に1時間ほど展示物を見ました。みすゞさんの自筆は 可愛らしい丸文字のようこれ、パンフレットですが 見えにくいと思うので1番上の解説の部分を下に書いておきますね。【「大漁」「私と小鳥と鈴と」「積もった雪」などの作品で知られる童謡詩人・金子みすゞ。2023年、みすゞの生誕から120年を迎えると同時に、初めて投稿した作品が「童話」「婦人倶楽部」「婦人画報」「金の星」の4誌に一斉に掲載されてから100年となりました。金子みすゞは「若き童謡詩人の中の巨星」と称賛されながら、26歳の若さで世を去ると、その存在は長く忘れら去られていました。しかし、みすゞの童謡に心ひかれた人々の思いはとぎれることなくつながり時を経て 矢崎節夫氏によって512編の詩を収めた3冊の自筆の遺稿手帳が発見され、1984年「金子みすゞ全集」の出版に結実。】 (中略)【令和5年の東京会場に次いで、全国で2番目に藤枝で開催されることになった本展では、みすゞが情熱を注いだ詩の世界を遺稿手帳や当時の資料で紐解くととともに みすゞ直筆の童謡や絵本の原画などを通して 作品の魅力を紹介します】「童謡詩人金子みすゞのまなざしー甦りの軌跡ー」という講演はそれまで埋もれていた金子みすゞを世に広めた矢崎節夫氏。矢崎氏は早稲田大3年の時、出版社チャイルド社のアルバイトをしていて子供の頃から憧れていた詩人の佐藤義美さんの原稿を取りに行った時金子みすゞの詩に出会います。佐藤義美さんという方は「犬のおまわりさん」を作詞した方、といえば 皆さんご存じですよね「グッドバイ」という歌も。懐かしいわ~矢崎さんは 佐藤義美さんの「月の中」という詩を「月の中には 菜の花がいっぱい 菜の花、菜の花 月の中から 風は黄いろい・・」と暗唱不思議なご縁が次々に繋がり、ついに東京で みすゞの弟さんの雅輔さんに会った時のことを 感極まって言葉に詰まりながらお話しされました。3冊の自筆の遺稿手帳も みすゞのポスターの写真も雅輔さんと矢崎さんの出会いがなければ 世に出ることはなかったということなのですね。「みすゞさんの、精神的なお顔の写真」と言われました。ご自分が師事した佐藤義美さんと、まどみちおさん。まどみちおさんは「ぞうさん」「1ねんせいになったら」「やぎさんゆうびん」などの童謡詩人といえばおわかりでしょうか。「まどみちおと みすゞは似ている。ぬかるみを 空に例える」とお話しされました。ポストカードのこの詩は知らなかったけど、いいなぁと買ってきました。展示は 金子みすゞの生涯や 自筆の童謡や絵本の原画など素敵でしたよいろんな作家さんの みすゞの詩をテーマにした絵があり「てぶくろをかいに」「ごんぎつね」のイラストを描いた黒井健さんの絵もありました。帰りの車の中で みっちょんが「みすゞの詩って 今のこの多様性の時代にぴったりよね。みんなちがって みんないい って まさに多様性そのものだ」「うん、全然古くない。むしろ今の時代だから心に沁みる。大漁っていう詩も、 浜はまつりのようだけど 海のなかでは 何万の 鰯のとむらい するだろうこれって喜びの裏に悲しみがある・・・」矢崎節夫氏は 最後に「誰でも、いるだけでいいんですよ」と言われました誘って貰って、ギャラリートークを予約して貰って、帰りにギャラリー&喫茶「侘助」でコーヒーを飲んでホッとしてとっても素敵な1日になりました