源氏物語特別講座「光源氏という思想」を受講しました
今年はNHK大河ドラマ「光る君へ」で 源氏物語が脚光を浴びていますが、京都市立堀川高校コミュニティカレッジでは 2006年から継続して 岸本久美子先生の市民向け源氏物語講座が行われています。 岸本さんは堀川高校の非常勤講師で 京都銅駝高校の校長や堀川高校の教頭でもあった人です。もっと昔の話をすれば、私の高校時代の友人です今年の講座は「光源氏という思想」。14時から16時まで パソコンのZOOMで拝聴しました。事前に ZOOMミーティングのURLと、7ページの資料がPDFで送信されてきます。「この世に生まれて人は何でありうるのか、また、この世は人にとって何であるのか。《光源氏》というたぐいまれな振幅の大きな人間の造形ないし仮構は、作者のそのような懐疑から生まれました。美貌と才能に恵まれた、高貴で偉大な男光源氏は、その一方であきれるほどの凡庸な俗物であることを、作者は仮借なく描いています。・・・・・」岸本さんはこういう美しい本も出版されています。講座は岸本さんのお顔と 講座の内容がパソコン画面にUPされご本人の解説のあと、原文で読んで古文の意味を説明して下さるのでその分かりやすい解説に 思わずニンマリしたり 吹き出したり私は古典に馴染みがないし「光る君へ」も 藤原ばかりで人間関係がグチャグチャしていてわかりにくいのですが、岸本さんのお話しは 現代風に誰にでもわかりやすく説明され私でも面白いです光源氏が生まれてから順番に、年齢を追ってのお話しだったので生まれた時から万事に際立った才能を持ち、やがて奢りの青春があり、でも紫式部は華やかな時代で物語を終わらずその先を書いた。光源氏も47歳の時には 女三宮に自分のことを「さだ過ぎ人」と言い、それは年寄りという意味なのだそうです。私もこれから高齢者と言わず さだ過ぎ人だから と言おうかな(カップにたっぷりのカフェオレを飲みながら聞きました。これ、ハーブティー用カップで、中に取り外しのできる茶こしがついています)「源氏物語は 愛と恋の物語ではなく、老いと悔いの物語」岸本久美子さんのお話しは 心に響きます。「孤独な魂の物語。淋しさと悲しみの中で孤独な老年の光源氏」そう言いながら 私達はZOOMで聞いているのですが会場で講座を聞いている若い人達に向かって「今はわからんやろ。50年後にわかるから 覚えといて」その若い高校生から 最後に花束の贈呈。岸本先生は今日もお着物でした。今年で非常勤講師も辞めるので これで最後ということでしたがこの市民講座はぜひ、続けて頂きたいと心からお願いします。源氏物語をちゃんと読んでいない私でも とても面白かったです今年もありがとうございました♪