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2020.06.10
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カテゴリ:古生物学、進化

​ メキシコで、またも大量のマンモス(大型種のコロンビアマンモス)骨集積が発見された。
 メキシコ国立人類学歴史研究所は、首都メキシコシティー郊外スンパンゴの新空港の建設現場で、約60頭のマンモスの骨を発見したと発表した。太古には湿地だった場所で、体重の重いマンモスは抜け出せなくなったようだ(写真)。​





​◎尖頭器や骨のカットマークを探索中​
 現生のゾウは、群れで行動する。マンモスもそうだったと思われるので、一時期の集中したものかどうか分からないが、群れが一時に湿地に入り込み、抜け出せなくなったらしい。
 ただ、ここに人類の影が認められるかどうか分からない。
 北米でマンモスハンターだったのはクロヴィス文化人で、彼らは北米各地でマンモスを狩っていた。
 同研究所は、現在、30人の考古学者を動員し、調査している。骨にクロヴィス尖頭器が埋まっていたり、カットマークが残っていれば、その可能性が高まる。


​◎大量の肉を1度に得られるマンモスは狩猟民の絶好の標的​
 発見地近くは、比較的マンモスの個体群が濃密だったらしく、昨年11月にも今回の発見場所に近いメキシコ州トゥルテペックで、大穴に追い落としたと見られる少なくとも14個体分のマンモスの骨が発見されている(19年11月23日付日記:「北米マンモスハンター、大穴にマンモスを追い込み狩猟した跡をメキシコで発見」を参照)。
 マンモスは1頭仕留めれば、何トンもの肉が1度に手に入り、バンドと呼ばれる30人~50人のハンターの群れが何日も食べられただろう。

​◎35万年前のスペインのトラルバ、アンブローナ遺跡には人類の影​
 スペインの中期更新世(35万年前頃)遺跡のトラルバとアンブローナ(写真=アンブローナ遺跡でのマンモス骨の集積を復元した博物館の展示)でも、かつて大量のマンモス骨の集合が発見され、アシュール文化人類が湿地などにマンモスの群れを追い込み仕留めた、とする大量キルサイト説が調査者から出された。



 その後の研究で、数十頭分もの骨は見かけだけで、1頭か数頭のマンモスをハンターが殺した跡が積み重なっただけという考え方も提出されている。
 トラルバとアンブローナでは人類遺体は見つかっていないが、年代から考え、襲ったのはホモ・ハイデルベルゲンシスだろう。
 メキシコ、スンパンゴのマンモス骨の集積が人類によるものだとしても、これは彼らよりずっと進歩したホモ・サピエンスである。もし1度に60頭ものマンモスを殺したとすれば、人類の進歩のほどが分かるが、こうした乱獲は逆に北米でのマンモスの絶滅へと導き、クロヴィス人の首を絞めることにつながったに違いない。​

昨年の今日の日記:「樺太紀行(35);帰路、トイレタイムで立ち寄ったコルサコフの街の稚内公園と帝政ロシア期の偉人像」






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Last updated  2020.06.10 05:38:31



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