札幌で同じホテルに3連泊した。武漢肺炎パンデミックのせいで、どこもガラガラ、博物館・美術館なども休館で、行く所に苦労したが、その代わり、航空運賃・ホテル代は驚くほど安かった。
◎シャッター街累々
夕食は、幸い、ホテルすぐそばのビル地下にレストランがあり、そこを利用した(写真=地下にレストランのあるビルの前は、有名な札幌時計台の裏。ちょうどツツジが満開だった)。
最初の晩は、北海道もまだ緊急事態宣言中だったので、2軒しか営業しておらず、しかも酒の提供がなかった。
翌日の夜、同じビルの地下のレストラン街はかなりの店が営業再開していたが、中には依然、シャッターが降りたままの所もチラホラ。街中でも、路面店でもシャッターが降りたままの店が目立ち、営業を断念したようにも思える。
1年半にも及ぶ長引く営業自粛要請で、店の賃料・人件費・光熱費の「出血」を抑えるために、閉店した所が多いのだろう。
◎脂の乗った大きなホッケ、そして東京の店の3倍もある鮭の焼き物
僕の通った3晩の夕食でも、ホールスタッフは最低限に留められていた。
最初の晩の店は、調理場に2人、接客1人の3人だった。接客の1人の女性も、客が少ないので、余裕で応対していた。
ここの北の海の魚は、驚くほど安い。僕が北海道に行ったら必ず食べるホッケの焼き物は、皿から飛び出るほど大きく、脂が乗っていて、うまかった。鮭の塩焼きも、切り身が皿からはみ出そうに大きく、東京で食べる塩焼きの3倍という感じだった(写真=そばの眼鏡とボールペンと比べて欲しい)。
◎ホールスタッフ極端に削減でやっと営業
ところが2晩目のお寿司屋は、安いこともあって、広い店内で2人しかホールにおらず、客の注文にてんてこ舞いだった。途中から、注文の品を調理場のスタッフが作ったものをそのままテーブルまで運んできた。
企業経営者は、少ない客と夜8時までという大幅限定された営業時間でも利益を捻り出し、経営持続させようと人件費を絞っていることが分かる。
かつては多くのホールスタッフがいたであろうのに、そうした人たちは大半が失業したと見られる。
◎6月の大イベントがすべて中止
前にも述べたが、北海道の夏は観光シーズンで、ホテルも航空機も予約に苦労するほどだった。6月の札幌は、北海道神宮祭(札幌まつり)で神輿が市街地を練り歩き、露店も出で賑やかだが、昨年に続いて今年も中止になった。
その直前には、今では初夏の札幌の名物となっている「YOSAKOIソーラン祭り」があるが、今年もやはり中止されている。
この時期、市街地の1ブロックに2~3軒もあるホテルは、全く予約はできないほどだ。
北海道と札幌の受けた打撃は、想像を絶するにあまりある。
この日記をご覧になった読者は、北海道と札幌を支援するために、どうか続々と観光に出かけてほしい。自然豊かで、そして食べ物は特に美味しく、しかも安いので。
下の写真は、帰りの新千歳空港内にある和食レストランで食べた、今が旬のウニ丼。値段は驚くほど高かったが、最高に美味だった。
昨年の今日の日記:「自由香港の死んだ日に最初の犠牲者と悲痛な抗議集会 追記:日本医師会の大型集会の語ること」