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2021.10.26
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カテゴリ:科学技術
 ノーベル賞発表シーズンが終わった。心密かに授賞を期待した人たちが、日本には多くいたはずで、毎年、発表の日にはメディア連中が候補者の自宅や会見に備えた控え室に集まって発表を待つ。

​◎科学研究費は激増中、注目論文数も世界一だが​
 授賞逸したとなった時の候補者の胸中はいかなるものか。1つの賞に世界で最大3人しか栄冠を受けられないのだから、それを考えて来年を期待するしかないだろう。
 国レベルでは、今年もスターリニスト中国と反日韓国は、カスリもしなかった。
 韓国はまだしもスターリニスト中国は、来年の最高幹部3選を目指す習近平には、花を添えられなかったので、残念だっただろう。
 2018年時点で、スターリニスト中国の科学研究費総額は、日本の約2.5倍の49兆円もある。年率10%超も伸びているので、世界最多のアメリカの約61兆円にやがて肩を並べるだろう。
 ちなみに文科省の今年の報告書では、引用回数が上位10%に入る「注目論文」の数では、スターリニスト中国は初めてアメリカを抜いて世界一になった。日本は、順位を落とし、10位に交代している。

​◎基礎研究は冷遇​
 それなのに、この体たらくだ。
​ ノーベル賞は、最近の成果にではなく、通例、成果著しい科学技術分野の起源を画した研究者に贈られる(写真=受賞者に贈られる記念メダル)。だから日本が、21世紀に入ってからイギリスと並ぶ世界2位につけているのは、かつての「栄光の科学技術大国」の残影のようなものだ。


 今のように、科学技術の基礎研究にカネが回らず、大学院生も減り、注目論文も減少し続けている20年後には、受賞者は現れなくなるだろう。
 それならスターリニスト中国が、次の「王者」になるかと言えば、疑問符が付く。
 かの国の研究風土は、基礎研究は日が当たらず、応用研究という名の「パクリ」研究の方が盛んだからだ。これが、まず1つある。

​◎「三無」研究者の屠呦呦氏だけがノーベル賞自然科学3賞受賞者という異常​
​ そのスターリニスト中国で、唯一の受賞者が2015年の生理学・医学賞の屠呦呦氏(女性:写真=右、中央は同時受賞した日本の大村智氏)だったのは、いかにも中国科学界の「闇」を浮き彫りにするものだった。​



 屠氏の場合、世界中のメディアがノーマークだったほど、共産党や科学院では無名だった。業績は、文革中の大混乱した科学界の中で、ヨモギの成分を抽出し、抗マラリア剤を発見したことだった。そしてスターリニスト中国の科学界でよく揶揄されるように、屠氏は「三無」科学者なのだ。
 「三無」とは、「博士号を持たない」、「留学経験がない」、「院士でない」ことを指す。
​ つまり共産党の覚えの良いエリート研究者ではなかったことだ。ちなみに「院士」とは、スターリニスト中国のボス科学者が共産党の引きで入る科学アカデミーである中国科学院(写真)と中国工程院が選ぶ科学の最高権威者の称号で、博士号も留学経験も無い屠氏は、当然のように院士ではなかった。



​◎共産党員ボス研究者が科学技術行政を牛耳る​
 その院士は、スターリニスト中国で1700人くらいいるとされるが、彼らの多くは名誉職的な全人代(日本の国会に相当)の代表、つまり「国会議員」になっていて、その権威で研究資金配分や人事を差配する。
 つまり科学技術行政は、アメリカにほど遠い、日本よりも劣る、「不公正」であるのが現状なのだ。
 だからこのような官僚主義、エリート主義がまかり通るスターリニスト中国では、基礎研究の冷遇・パクリ研究の横行もあって、たぶんノーベル賞は今後も出ない可能性が高いのだ。

​◎屠氏授賞後に書いたブログ​
 屠氏のノーベル生理学・医学賞の受賞に関しては、以下の過去のブログを参照されたい。
・15年12月11日付日記:「中国初のノーベル賞理系3賞受賞の屠呦呦氏、今年の院士発表からも外れる;追記 ベネズエラ総選挙結果確定」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/201512110000/
・15年10月20日付日記:「スターリニスト中国初のノーベル賞自然科学3賞の屠呦呦氏を包む中国科学界のジェラシー、中国ではもう授賞は無理?」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/201510200000/

昨年の今日の日記:「武漢肺炎により空と陸の足が大『乱気流』、経済のシュリンク化、どこまで続くか」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202010260000/​





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Last updated  2021.10.26 05:06:22



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