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2022.12.22
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カテゴリ:金融と投資
 海外投機筋の全面勝利だった。
​ 1昨日20日昼、日銀の黒田総裁は大規模緩和の修正を発表した(写真)。長期金利の変動許容範囲を従来の0.25%から0.5%程度に引き上げることを決めたのだ。



◎金利高、円高、株安の午後​
 発表を受け、10年物長期金利は同日、一時0.46%に急上昇(価格は急落)、これは7年5カ月ぶりの高水準である。
 また、円もドルに対して買い戻され、発表を受けて急騰、一時5円も円高の1ドル=132円台まで上がった(ニューヨークなど海外市場では、一時1ドル=130円台にまで突っ込んだ)。
​ 債券、為替トレーダーだけではない。昼休みをのんびり過ごしていた株式トレーダーは、後場始まりの12時半に一斉に株の投げ売りを始め、日経平均株価の急落となった()。主に円高で輸出採算の悪化する電機、自動車、そして長期金利高で住宅ローンの利率上昇が懸念される不動産株が売られた。その半面、金利上昇で業績向上が期待される銀行、生保株は買われて上昇した。金利上昇で採算悪化が懸念されるREITも急落し、年初来安値をつけた。​




​◎驚天動地のサプライズに快哉叫んだ海外投機筋​
 それまで大規模金融緩和の姿勢を堅持していた日銀の豹変は、金融業界すべての人たちにとって驚天動地のサプライズだった。まるで動かないことが自明と思っていた大地がグラリと揺らいだようだった。
 快哉を叫んだのは、年初から一貫して債券の売りをしかけていた海外投機筋だ。アメリカ、EU、イギリスなど、欧米はずっと金利引き上げを続け、長期金利上限を0.25%に留めてきた日本との格差は大きくなっていた。いずれ日銀も市場の圧力に負けて金利引き上げに追い込まれると読んでいた。
 そのとおりになった。海外投機筋は、この債券売りのポジションで取りあえず買い戻しに入れば、莫大な差益を得たと見られる。

​◎ジョージ・ソロス氏以来の中銀を屈服させた勝利​
 これまで投機筋は、ずっと債券の売りをしかけながら、日銀の姿勢が揺るがないため、連戦連敗を喫してきた。財務省が赤字国債を増発するたびに、いずれは市場に溢れた債券の圧力で値崩れ=金利急騰を起こすと読み、売り姿勢を維持してきたが、それが報いられることはなかった。
 今回は、初めての勝利と言える。
​ 投機筋が中央銀行に勝ったのは、有名な例としてイギリスのイングランド銀行にポンド売りを浴びせかけて屈服させた1992年の伝説のトレーダーのジョージ・ソロス氏(写真)の勝利がある。それ以来のこととように思われる。​



 国内の債券トレーダーは、日頃から日銀筋に接触しているから、この豹変を見抜けなかった。

​◎日銀が発行残高1000兆円超の国債の半分超を持つ異形​
 今後、日本も異例のゼロ金利を修正していくことになろう。長期金利に連動する住宅ローンの固定金利は、引き上げ必至だ。
 今まで赤字国債を乱発しても、日銀が市場で買ってくれたから、安心して超低金利で国債を発行してきた財務省も、発行金利の上昇は国債費の増加を招いて、今までのようにしていられない。
 今年9月末時点で、国債発行残高1066兆円のうち日銀は536兆円を保有し、保有割合は50.26%となっている。この巨額の国債の圧力は、日本の財政にも悪影響を与えずにはいないだろう。少しでも財政規律を保つ方向に働けば良いが。

追記 長期債の金利上昇に合わせるように、昨日21日、2年物短期債の利回りが7年ぶりにプラス圏に浮上した。来春に日銀がゼロ金利政策を解除することを織り込んだ動きだ。​
​ なお短期金利は、変動金利制住宅ローンの貸出利率に連動する。また0.001%とほとんどゼロ金利に近い銀行普通預金も若干上がる見込みだ。

昨年の今日の日記:「香港でスターリニスト中国の監視下でエセ選挙、圧倒的な低投票率で示した反スターリニスト中国の香港市民の民意をこそ見よ」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202112220000/​





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Last updated  2022.12.22 06:19:29



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