近くても行かない店、遠くても行きたくなる店
毎日の通勤途中に、洋食のお店がある。過去3回、全てランチで行った。最初は1,000円の本日のオススメ。野菜とチキンのオリーブ焼き?だったと思うが、出てきた料理をみて驚いた。「なんか、忙しい時に慌てて自分で作った料理みたい・・」だった。美味しいという前の段階。「果たしてシェフはお料理が好きなのか?」とふと思ってしまった。その後、流れで2回ほど行ったが、最後は忙しいランチの時間なのに、私たち以外は誰も客がこなかった・・・。そのお店は、今も頑張っている。時々お店の前を通ると、私は考える。このお店を繁盛店にするには、どうしたらいいか・・という仮想。別に頼まれてもいないのに、なんだか深く深く悩んでしまう。なぜこのお店に入りたくならないか・・・そんなことを朝通るたびに考えていた。そんな時に、テレビであるレストランがCMに出ていた。私が四年前まで住んでいた千葉で、隣の駅にある予約のとれないレストランである。最寄の駅も小さい。笑っちゃうくらい小さい。しかもお店に行くには、山のような道を15分以上も歩く。でも素直に歩く人は皆無で、ほとんどが車か駅からタクシーである。千葉県でも郊外も郊外、はずれの中の一軒家のお店なのです。値段も決して安くない。ランチは3,500円くらい。ディナーならワインを頼むと10,000円は軽く越える。周りに住んでいる人などリサーチしたら、誰もいかない・・・という結果になるだろう。しかし休日も平日も、ランチもディナーも予約なしではとても入れない。ランチでさえ二回転はしているのではないか・・とさえ思う。このレストランの山田シェフは、知る人ぞ知る名シェフ。本も出していてお店も人気。しかしニ店舗目を出す気は、さらさらないらしい。裏の広大な畑でスタッフみんなで野菜をつくり、その野菜で料理をつくる。その味は抜群。こんな田舎(失礼!でも住んでいた私・・)にあるお店とは信じがたい。シェフ曰く「この場所でなければできなかった・・。」シェフの渾身のその味を楽しむために、なんと千葉だけではなく、東京・横浜・埼玉など車で片道ニ時間近くもかけて来る人も多い。駐車場はいつも車でいっぱい。同じレストラン。立地はこのカステッロの方がはるかに良くない。しかも値段も高い。でも人が押し寄せている。お店に最後に行ったのは四年前。でもあの嬉しく華やかな空気は、鮮やかに思い出す。あの時に絵を描いていたら・・と少し後悔もよぎる。今となっては、大阪からとてもとても遠い場所。しかし、なんだか行きたい衝動にかられる。HP覗いてくださいね。きっとこの感じ・・わかっていただけるかも。リストランテ・カステッロhttp://www5e.biglobe.ne.jp/~castello/index.html