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カテゴリ:ツアー
いよいよやってきました、請島ツアーの日。 前日は、大雨で、朝も雨。 でもウケユリは、今が見ごろ。 思い切って、決行することにした。 お客様は、定員ぴったりの20名。 笠利、名瀬、宇検など奄美各地から集まってくださった。 みんなの願いが届いたのか、古仁屋に着くころには、 雨が上がった。 海上タクシーで、請島に向かう。 港の入り口で初夏のころ、南の海域から奄美にやってくる 渡り鳥のエリグロアジサシがお出迎え。 (写真提供 高 美喜男さん) 人口約160人、周囲約13Kmの小さな島、請島。 島にはもちろんバスはないので、島の方が用意してくれた 車で、ウケユリ自生地、大山に向かう。 行く途中で、島の方にお話をうかがう。 ”昔は、山に行く途中の道の脇にも、ウケユリは、いっぱい咲いていた。 島の人は、それを採ってきて、自分の家の庭に植えたんだ。 でも、ウケユリを庭に植えると、なぜか2~3年で枯れてしまう。 枯れるとまた山にウケユリを採りに行った。 そうこうしている間に、どんどんウケユリの数が減り、 ウケユリを守るために、 今では、許可を得ないと山に入れないようにしているんだ。” きれいなものを見たら、自分のものにしてしまいたくなる人間の心。 でもそれは、そこにあるからこそ 美しいのに。。 山にあった美しい花を自分の庭に植えて楽しみたいと思った島の人達は、 それが山にあるから生きられることを 知らなかった。 知らないということは、なんて怖いことなんだろう。 車から降りて、ウケユリ自生地に行くまでの道の途中、 これも絶滅が心配されている ”ナゴラン” が美しく咲いていた。 思わぬおまけに、みなさん大喜び。 いよいよ、ウケユリ自生地へ。 みのり会の方々が今はここを大切に管理している。 全部で20株ほどのウケユリが咲いていた。 (写真提供、高 美喜男さん) 匂いをかいで見ると本当にいい香り。 自生地の中には、花の形が美しいサクラランも咲いていた。 ウケユリの咲く森。 お客様たちは、ウケユリの美しさだけでなく、 森の雰囲気も楽しんでくれたようだ。 観察が終わったら、お楽しみのお弁当タイム。 プラスチックの容器に入ったお弁当はいやだったので、 宇検村のやけうちの郷さんに、特別に頼んで、こんなお弁当を作っていただいた。 中味は、こんな感じ。 島の素材をたくさん使ったお弁当に、お客様達も満足の様子。 帰りには、寄り道して、集落の中を通っていただいた。 まだまだ昔の雰囲気が残る素敵な集落。 けれども、この島に若者はほとんどいない。 ここの小学校 ”池地小学校”に通う生徒は、たったの5人。 中学生は 一人もいない。 復帰前、この島には、約800名もの人が住んでいたという。 たった、50年あまりで、人口は、約5分の1まで、落ち込んでしまった。 人口減少の一番の理由はやっぱり、”仕事がないから。” 自然が資源である島で、自然を壊さないで、 人が幸せに暮らしていける方法はないのだろうか? 集落を抜けて、海沿いを走るときに、 運転手さんがぼそっと言った。 ”ここの浜は、昔は、諸鈍の長浜に負けないほど 長い白浜が続く、美しい浜だったが、 護岸工事のおかげで、ほとんどなくなってしまった・・” この美しい小さな島から見えてくる問題は、たくさんある。 私たちは、ただそこにある美しいものだけではなく、 そうでないものきちんと見なければならない。 とは、いっても知らない人同士が集まるツアーは 個人旅行とは違った楽しさがある。 請島からの帰り、せっかくだからとよった 加計呂麻島の諸鈍のデイゴ並木の前で みんなで仲良く記念撮影。 今日見た花たちが来年も再来年もそして100年後も 咲き続けることを 願って・・・ 来てくれたみなさん、 手伝ってくれたみなさん 本当に どうもありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.12 15:41:41
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