分子を語る候補者、学生の背伸び
アメリカの大統領選挙に関する、ネット上のニュースで、副大統領候補が、とんでもないことを言っているのを目にした。“Oil and coal? Of course, it’s a fungible commodity and they don’t flag, you know, the molecules, where it’s going and where it’s not. But in the sense of the Congress today, they know that there are very, very hungry domestic markets that need that oil first,” Palin said. これら三つの文の三つ目は、まあ、あたっているのだろうが、第二の文章では何を言いたいのか判らないな、と、考えていて、似たような構成の話しを何度か聴いたことがあるのを思い出した。二十年ほど前、僕は、アメリカの大学にいた。その頃の、一部の学部学生たちのモノの言い方だ。まず、聞き手の注意をひくために、もっともらしい言辞を述べるのだ。今回のペイリンさんの話のなかの“molecule”は、まさにそれだ。ポスドクの目には、学部生たちが、せいいっぱいに背伸びをして話しているのは、まあカワイラシク映ったが、大真面目で与太話をする副大統領候補は、有権者には、どのように見えているのだろうか。