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テーマ:ニュース(99852)
カテゴリ:社会
毎年この時期になると必ず海で命を落とす人たちがいる。それも被害者は10代から30代の若者が多いという。17日に厚田の海岸で起きた事故はとても気になっていた。子供が流されて二人の男性が助けに飛び込み、一人が死亡、もう一人が意識不明の重体とのことだった。
今日になってその詳しい記事が道新に特集で載ったが、亡くなったのは千歳市の34歳の会社員。もう一人の白石区の27歳の運転手は助かったらしい。この事故は浮き輪で遊んでいた11歳の子供が沖に流され、家族が「流された!」と叫び、死亡した会社員は「俺が助ける!」と言って飛び込んだらしい。 最も問題なのはここが海水浴場ではない「区域外」だということだ。駐車料金もかからず、直接砂浜まで車で乗り入れられるので、キャンプやバーベキューに便利なため、この日も数百人がこの浜にいたという。しかし、海水浴場ではないから監視員やライフセーバーもいない。事故が起きたのは午後2時半頃というからおそらく浜にいる大半の男性はアルコールが入っているだろう。 あまりにも自然の怖さを軽視しすぎている。死亡した男性が酒を飲んでいたかどうかは定かではないが、足が立たない場所での救助というのはいくら泳げても素人には無理だと思った方がいい。ただ単に波にのまれたのか、子供にしがみつかれたのかはわからないが、溺れてパニックになって暴れている人間を普通の人が助けるのはほぼ間違いなく共倒れになる。昔は暴れるのが収まらない場合は力尽きるのを待って近づけと言うことも聞いたことがある。ボートや浮き輪、ロープなどなしには容易に救助などできるものではない。 それよりも私が悔しいのは親の自覚のなさだ。自分の子を助けるために他人が死んだと言うことは確かに一生重荷を背負うことになるだろうが、死んだ男性に妻が子がいたならそのほうがもっとやりきれない。どうやってその家族の暮らしを弁済してやれるというのだろう。自然の怖さは親が教えなければ子供はわからないし、区域外で遊ばせておいて目を離すなど論外だ。 私は山の中で生まれ育ち、山河とともに遊びそして学び、幾度も命の危険を感じるような経験もしている。自然は現代人が考えているより遙かに厳しく、圧倒的な力がある。ほんの一瞬気を抜いただけでいつでも人間の命を奪う機会はあるのだ。この親は自分達の甘さが彼の命を奪ったのだと言うことをしっかり自覚してこれからの人生を歩んで欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/07/21 01:01:55 PM
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