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madamkaseのトルコ行進曲

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 marnon1104@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) kaseさん、こんにちは(*'▽')♪ …
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 madamkase@ Re:渡航記念日(03/16) marnon1104さん、こんにちわ。 3月に書い…
 madamkase@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) ひなのさん、おひさしぶりです。 トルコは…

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2016年10月23日
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【10月23日・日曜日】


 今年の2月末から3月にかけて撮影されたテレビの連ドラ「Ask yalani sever 恋は嘘がお好き」の第1回が、4月4日の夜放映されることになり、これには美保子さんと私がエキストラで出演していたので、それを一緒に見るため、美ぃチーム全員でわが家に集まった。

joshikai2  
「名前に美の字の付く人」がいつの間にか集まったお付き合いです。 

Joshikai1  
私の懐具合を反映して大した料理はありませんが、手間暇だけはたっぷりかけて・・・
炊き込みご飯、餃子は焼かずに酢とごま油と醤油味のスープに入れました。


「おうちロードショウ」と銘打ち、昼間のうちから用意していた五目炊き込みご飯や、餃子スープ、ほうれん草のおひたし、糸切り昆布とツナのマヨネーズ和えなどをテーブルに並べて、楽しいひとときを過ごしたあの晩から、今度の美ぃチーム女子会は実に7ヵ月ぶり。


 首都アンカラとイスタンブールにはこの正月から毎月のように、あるいは幾日も間をおかずに大規模なテロ事件が相次いだ上、7月15日にはあろうことか、未遂に終わったが国の根底を揺るがすクーデター事件まで発生し、トルコはたちまちエコノミー・クライシスに陥ってしまった。

 私達日本人の間にもさまざまな、かつてない閉塞感と不安に満ちた日々が続くようになり、たくさんの知り合いや友人が失職して日本に帰って行った。そんな中で、やっと顔を揃える機会が来たのだった。

 夏の間、緑のブルサや紺碧のエーゲ海地方を旅していた美由紀さんも戻り、8月に引っ越したエブルの美樹さん宅に滞在しているので、この度はわが家に集まるのではなく、美樹さん宅に私が料理を出前することになった。

 前夜、食材の買い出しに出た時、右足の付け根のあたりに痛みを感じて、両腕に重い野菜やヒマワリ油、水性洗剤、じゃがいも、たまねぎその他7~8キロの荷物を提げて、でこぼこなチュクルジュマへの坂道を下りるのが精いっぱいで、私は夜のうちにすべて下ごしらえする気力がなくなり、とにかく患部に湿布を貼って体を横たえ、朝の4時半に目覚ましをかけて起きることにした。

 アジア側に渡らなくてはいけないので、タクシーで美樹さんの家までは行かれない。午後1時に私が美樹さん宅に到着次第、ランチ開始のつもりで、こちらからは12時に家を出て、ウスキュダル行きの船に乗る必要があった。

 起きてすぐ髪を洗い、風呂に入って身体を温め、洗濯物もかなりあったのですべて済ませ、早く煮て味を染み込ませたい肉じゃがから料理の支度に取り掛かった。美樹さん宅では美由紀さんが夕べのうちからノフット豆腐(ひよこ豆の豆腐)を作り、野菜サラダとおからサラダなども準備してくれることになっていた。


 今日は、美樹さんに家でエブルの仕事があり、同僚のシェイマさんも来るとのことで、私は最初美樹さんのリクエストの餃子の他には、魚介類を買って海鮮鍋にしようと思っていたのだが、生粋のムスリマー(女性イスラーム教徒)であるシェイマさんが参加すると聞いて、彼女が魚やタコやイカを食べるはずもないので、急遽鍋ものはやめて、肉じゃがを煮ることにしたのだった。肉はボンフィレを買い、切りやすいようにソフト冷凍に掛けておいたので、かなり薄く切ることが出来たが、炒めたらたちまち真ん丸く縮んで、どうも日本の薄切りのようには出来上がらなかった。

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ボンフィレはいま、1キロ80リラ位(2,700円近い)するので、滅多に食べられません。

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ジャガイモ2キロ弱、玉ねぎは1キロ近くあります。肉が400gくらい。

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トルコ製の大きな琺瑯びきの鍋があります。おでんやなべ物に使っています。

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セヘルタスに3つに分けて詰めました。まだ飾りは入れていません。

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この袋にぎっしり、色々なものを詰め込みました。両手に提げるといいバランスです。


 それに、餃子は巻いてからだと時間もひどくかかるし、その形をキープするのも1人で運ぶ場合はかさばって無理なので、現地に着いてから巻こうと、大きなユフカ(クレープ状のパイ生地)を3枚持って、ニンジン料理と同じ日に作ったレイハン1.8リットル、デザートにトルコ産のバナナひと房も入れて、肉じゃがはオスマン朝時代のクラシックな弁当箱セヘルタスに詰めて、二つの手提げ袋に分けて詰めた。

 これが両方でほぼ10キロ、タクシーを呼んで12時少し過ぎ、ベシクタシュ港に向かったのだった。するとその途中で美保子さんから電話が来た。ほどなくベシクタシュからモトール(市営の釜を焚く連絡船ではないやや小型の電動船)に乗るので、12時半頃はウスキュダルに到着する旨を告げた。
「じゃあ、私も今家を出たのでモトールの船着き場で会いましょう。荷物重いでしょうから手伝いに行きますね」

 電話を切ってから、友達が船着き場まで来てくれる、と言うと運転手のアリさんが「よかったなあ、助っ人が出来て」と喜んでくれた。ベシクタシュの船着き場でも、先に乗った若い女性がくるりと振り向いて、私の荷物を一つ受け取って、座るところまで持って来てくれた。トルコの人々の多くは、女性の持った大きな荷物を気軽に運んだり、バスから下ろしてくれたりする。

 船着き場から美保子さんに電話すると、かのじょはすぐそばのキオスクでオレンジジュースやサイダーなどを買っているところだった。すぐに私の荷物を一つ持ち、タクシー乗り場の先端まで運んで無事に乗り込むことが出来た。美樹さんに電話に出て貰い、説明を受けた運転手は一度も間違わずまっすぐにドアの前まで行ってくれた。

 庭では曇りがちな空の下、色とりどりのスカーフがエブル染めされて、ロープに吊るして干されていた。美樹さんとシェイマさんの共同ブランドの立ち上げに臨んで、2人が一緒にストックの生産に励んでいる最中だった。

 美樹さんと美由紀さんだけなら静かなのだが、シェイマさんはちゃきちゃきのトルコ娘、とても気のいい人なのだが、声も身体も大きいので、美樹さんの愛猫パシャは遠くの方で見え隠れしながら様子をうかがっていた。

 美由紀さんは台所仕事を一段落させて、エブル作家2人が共同で大きな水槽に絵具を散らし、絹のスカーフ地を広げて絵を写し取る作業をするところをカメラに収めている。絹のスカーフの周囲は、完全に乾かしたあと、シェイマさんが得意のミシンで縁かがりを施し、検品して商品ストックに加えるのだそうだ。

 私の方は餃子の中味を出し、棒餃子として包みやすいようにユフカを切って、見本に幾つか巻いてみると、美保子さんが後の大半をきびきび手早く巻いてくれた。ご飯も炊き上がった頃、私が餃子を焼き始め、美由紀さんはサラダをきれいに盛りつけて、やがてすべての料理が整うと、それはそれは豪華に見えた。

 美由紀さんがテーブルのセッティングを始めたのは2時少し過ぎ、あと数枚でエブル作業も前半の一段落になりそうなところに差し掛かった時だった。2時半から3時半までを昼食と休憩時間としてやがて2人も食卓に加わって女子会ランチが始まった。

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美由紀さんと美保子さんが並べてくれたテーブルの上。おおお、なかなかデラックス。

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美由紀さんの手になる野菜サラダも注目を集める彩り。手前が豆腐。ああ、美味しい。

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セルフィー失敗。カメラも昔のでは余り良く撮れないものです。

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美樹さんの愛猫パシャ。人が多過ぎて落ち着かず、呼ぶと庭の木によじ登って逃走


 シェイマさんは肉じゃがが非常に気に入った様子で、餃子もまたよく食べてくれた。1リットル入りの大壜のレイハン・シロップもきれいに売れた。美由紀さんと私はビールを飲んだが、冬場、何度か美由紀さんが作ってくれたひよこ豆の豆腐も久しぶりなので美味しく頂いた。

 美樹さんがシェイマさんと組んで開発して行くエブル模様の製品が、少しずつ知られてゆけば嬉しいが、何としてもこの、トルコを襲った大不況で、観光客もビジネスマンも日本からはおろか、世界中からもほとんど来なくなってしまっている時なので、これを不運と見るか、停滞期こそ活動期の前の、願ってもない準備期間と考えるかによって、結果は大きく違ってくることになるように思える。

 4時過ぎまでコーヒーや紅茶を淹れて貰ってゆっくりしたが、やがて作業再開、私も5時過ぎには暇乞いして、もう1ヵ所寄りたいところがあるので、美樹さんの作品を土産に一つ買い、5時過ぎに美保子さんと一緒に美樹さん宅を出て、通りがかりのタクシーを拾い、ウスキュダルで美保子さんと別れ、そのままカドゥキョイの船着き場に向かった。

 既に朝のうちから打ち合わせておいたので、カドゥキョイからボスタンジュ行きのドルムシュに乗り、8月に一度訪ねたことのある明美さん宅を訪問したのだった。あと2日後の帰国に備えて家にいる夫君とも最後の挨拶をしたいと思ったのである。

いつか美樹さんのエブルのアトリエに明美さんをご案内しますね、と話した約束が果たせなかったので、美樹さんの門出が間近いので、彼女の作品のターコイズブルーの大判スカーフと自分の手作りの赤いレイハン・シロップを、別れの日の記念に届けたかったこともある。

 お茶を頂きながらちょっとだけ世間話をして、30分程度で席を立つと、なんと、海老で鯛を釣るがごとく、レイハンの赤い水を持って行って、高級化粧瓶入りの梅酒を頂戴してしまった。

 ああ、今日は会いたい人達みんなと会うことが出来、カドゥキョイの船着き場で、出航まであと1分、と言う時に船着き場に駆け込み、運よく19時30分のカラキョイ行きに乗れたことも嬉しかったし、10キロを運んだ疲れも感じないまま家に戻ることが出来た。明日ごっそりと疲れが出るかもしれないけど、その時はその時で仕方ない。

 雨に降られることもなく、終わり良ければすべて良しと思えた日だった。













   かに座さそり座いて座
かに座さそり座いて座



madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




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Last updated  2016年10月31日 19時54分29秒
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