2627102 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

madamkaseのトルコ行進曲

madamkaseのトルコ行進曲

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

madamkase

madamkase

Calendar

Favorite Blog

今日の福島は30度… New! marnon1104さん

オヤ専門用語をトル… New! mihri-kilimさん

さくらの中の神戸ハ… 47弦の詩人さん

絨毯屋へようこそ  … mihriさん
Laleのアンカラ徒然 KirmiziLaleさん

Comments

 marnon1104@ お久し振りです (。≧ω≦)ノ!! kaseさんのお誕生日だったのですね。 お元…
 marnon1104@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) kaseさん、こんにちは(*'▽')♪ …
 madamkase@ Re[1]:渡航記念日(03/16) 高見由紀さんへ こんにちわ、イスタンブ…
 madamkase@ Re:渡航記念日(03/16) marnon1104さん、こんにちわ。 3月に書い…
 madamkase@ Re:トルコでシュウマイはいかがですか?(07/08) ひなのさん、おひさしぶりです。 トルコは…

Freepage List

Headline News

2017年10月20日
XML

【10月20日・金曜日】


 昨日、高額絨毯の返品希望の日本人青年の通訳として、私の代わりに出動してくれたまり子さんが今朝電話してきて言った。
「加瀬さん、今日はどちらかにお出かけですか? もしおうちにいるなら、昨日のご報告に伺ってもいいですか?」

 まり子さんからこの事案の経過を聞けば、私も領事館の担当領事さんに結果の報告が出来るし、今後またこうしたことが起きた時の参考になるので、「では何かお昼ご飯の支度をしておくので、一緒に食べながら話をしましょうよ」と答えた。

 実は先週から今週にかけて、連日かほぼ1日おきくらいの頻度でまり子さんと会っており、おかずを作る食材が冷蔵庫に入りきれないほどある。来るたびに彼女が途中であれこれ、買い物をしてきてくれるのである。私はこれも以前まり子さんが市場で大きなキャベツ(ホルモン入りかも)を買い、半分を私に持ってきてくれたのがあったので、葉っぱが傷んでしまわないうちに朝から挽き肉との煮込み料理と、シュウマイのキャベツ巻きを作り、そのほかにポテトサラダ、青首大根の煮つけなど、たくさんおかずを作っておいた。

 まり子さんは今日も1キロ入りのコメ袋を3つ、レモネード2本(2リットル)、その他鶏肉やらいろいろな野菜をまたリュックサックやビニール袋にいっぱい入れてやってきた。
「まり子さんたら、昨日臨時収入があったからって、そんなにお金を使わなくてもいいのに!」と私は土産が嬉しくないわけではないが、母親のように彼女をたしなめた。

「でもいつもご馳走になってばかりいるから材料だけでも持ってこないと気が済みません」と笑いながら彼女は席に着いた。

rahana yemekler  
早朝から張り切って肉団子とキャベツの煮込み。茹でたキャベツの葉で
にんにく入りの餃子風シュウマイを包み、蒸して酢醤油で食べました。

rahana  yemekler2  
キャベツと肉団子の煮込み、ポテトサラダ、大根の煮つけ

rahana yemekler3  
茹でたキャベツの葉で、餃子風に作ったシュウマイを包みます。
蒸して一口大に切り、酢とラー油醤油で食べてみました。うまい。


 食後彼女の土産の中の白ブドウを食べながら、まり子さんの報告を聞いた。昨日私と別れた後、イタリア坂を下ってトプハーネ駅からトラムワイでシルケジ駅まで行き、青年の泊まっている宿に寄って、買った品の領収書など入用なものを持ち、当の絨毯屋に行ったそうだ。来店の目的はまり子さんが前もって店のオーナーに電話しておいたので、先方も準備して待っていたという。

 ところが店に行くと途端に青年が黙りこくってしまい、店のオーナーが言うには、先週絨毯を売買した日には、たいそう友好的な雰囲気で、青年の誕生日だというのがわかり、誕生日ケーキを取り寄せ、みんなでお祝いまでしてくれたのだそうだ。青年も楽しく過ごしている様子が、絨毯屋のサロンの防犯カメラにすべて記録されており、絨毯を買ったいきさつは決して強要でも脅しでもなく、店員やオーナー達に薦められた品を、青年がごく自然に気に入って買い入れた様子がよくわかるのだそうだ。

 まり子さんの見解では、店側の対応にまったく落ち度はなく、サロンで取引が交わされる様子を写したビデオの記録でも不審な点は皆無で、青年が楽しそうに店の人達と和気藹藹で過ごしているのがよく分かり、苦情のつけようがないという。

 まり子さんはそれでも、後になってふと分不相応な買い物をしてしまった、とツーリストなら後悔することもありうる、とオーナーに説明し、返品に応じて貰いたい青年を代弁して、5時間近くも喋り通しで交渉したのに、肝心の当人が顔も上げず、「ええ」とか「いいえ」とかいうだけで、どうしてほしいのかを一言も言わないのだそうだ。

 店側では既にいろいろな経費を支出してしまっているため、返品する、と言っても売値がそのままお返し出来るわけではない、とオーナーが丁寧に説明するのをまり子さんが通訳しても、青年ははっきりした反応を示さないのだそうだ。そのうちとうとう、夜9時を回り、店のオーナーやスタッフもまり子さんもみんな疲れ果て、オーナーが新しい提案をしたという。

「お客様があの絨毯を実はお気に召していなかった、と言われるならば、既に売買契約が成立しているし、当方に大きな落ち度はないと信じていますが、もし、今日別な品がお気に召してそれに取り換えたい、と言うことでしたら、交換に応じることは出来ますよ。こんなのはいかがでしょうか」と、ヘレケのマークの入った、値段的には青年の買ったものよりさらに高級そうな品を示して代替案としたのだそうだ。

 最終的には、だんまり戦術を通した青年も、やっとそれでOKということになったので、自分は労せずしてヘレケの一段高級な品が手に入ったことになる。青年は自分の宿に戻ってから、まり子さんに所定の通訳料を支払い、今朝帰国の途に就いたようだ。あとは日本の彼の家に届く郵送品は、オーナーの友達のトルコ人の住所に転送すれば、そこで返送手続きをしてくれるとのこと。至れり尽くせりで、今では絨毯屋の方もクレームへの対策を十分に備えているのであろう。

 
 さて、明日21日か、22日の日曜日に、かねてから呼び出されていたコマーシャル・フィルムの撮影があり、もちろんその他大勢のエキストラとしてアルバイトで働くのだが、前日の金曜日の夕方だというのにまだどちらの日になるか、アジャンス(エージェンシー)からは知らせが来ていなかった。

 私はこのところ長期にわたって忙しく、頭頂部の白髪が伸びてしまい、6月に1日だけ来た娘が、「お母さん、髪がすごく伸びたね。ただ伸ばしてゴムで縛っているだけじゃ冴えないでしょ、少しは手入れをしなくては。美容院でカットして貰ったら? 短ければそのあと自分で染めても楽でしょう、お母さんは長髪よりボブの方が似合うよ。私、美容院について行ってあげようか?」と言ったのだが、結局その日は娘も頼まれた買い物などで忙しくなり、それきり行かれなくなってしまっていたのだった。

ferry  
今年の9月1日に撮った後ろ髪、昨年9月にはまだボブスタイルでした。

Gezi parki  
昨年8月27日に撮った写真ではまだこんな風でした。



 まり子さんに「いっそ全部地毛にしてしまいたいのよね。あなたの知り合いのいい美容院ある?」と言うと、彼女は「もうかれこれ30年近くうちの近所の店に通っているのよ。加瀬さんはジハンギルあたりだと美容院の代金高いでしょ? 私の店に行ってみる?」と言う。「えっ、そういう店があるの? じゃあ連れて行ってよ」と何故かたちまち話が決まった。

 それからはバタバタとまり子さんが食器を洗い、私も外出の支度をし、あたふたと猫に餌をやり、ガラタサライ高校の脇の道から工事中のイスティクラール通りを抜けて、66番というバスに乗るためにタルラバシュ大通りに出た。すると目の前を66番のバスが通過して行ってしまった。30分ほど近くのバス停で待ち、やっと来た次の66番のバスに乗ったら、軍事博物館の先あたりから大混雑、まり子さんの行きつけの店に着いたのは7時過ぎになってしまった。

 オーナーのギュべンジさんが美容師としてスタートした時からのお客だそうで、まり子さんとは姉と弟のように気心知れた人なのだそうだ。広い大きな店で、ギュべンジさんのほかに雇いの美容師が3~4人いるようだ。

 まず地毛にすると言っても長年染めてきた髪は、一度漂白剤で晒してもすぐに白くなるわけではないという。とにかくやってみてください、残った色によってその先を考えますと告げ、まずはギュベンジさんが私の髪を肩のあたりよりちょっと短く切り、そのあと若い美容師が漂白剤を全体に塗って、ラップでくるみ、そのあとまた第2剤を塗り、アルミホイールで包み込んで30分ほど待つことになった。

okisidor  
漂白剤をすっかり塗ったら頭にラップを巻いて蒸らします。

okisidor2  
第2剤を塗ってアルミホイールで包み込み、さらに30分。

okisidor3  
なかなか物々しい感じの頭になりました。さて、どうなるやら。
 


 やがて脱色具合を見て、美容師が洗髪台に私を招いた。「加瀬さん、すごくいい色になってるわ、全部真っ白にするより、このオレンジ色がよく似合ってるわよ~!」とまり子さんの弾んだ声が聞こえてくる。鏡の前の席に戻ってタオルを外し、美容師がよく拭いて梳るとギュベンジさんが見に来て、このあと、全体をこの色に染めるか、どうするか、と聞いた。

yikama  
トルコの洗髪はこういうスタイルで行われます。首が痛い、腰が疲れる。

kendi sac  
洗い終わってよくタオルで拭い、あとは親方美容師のギュベンジさんが仕上げを。

tarama  
ヘアダイは次回にし、今日はカットして髪形を整えることになりました。
 


 これから染めてまた洗って、となれば仕上がりが相当遅くなってしまうので、今日のところはここまでにしてほしい、と頼んだ。ギュベンジさんが少しずつオレンジ色の髪を切りながら最後にドライヤーでふんわりと形をつけてくれたので、自分とは思えないようなモダンな感じの後頭部が合わせ鏡に映った。

kesme  
少しずつ髪を取り、ギュベンジさんがカットしてゆきます。

arkasi  
オレンジ色のふんわりとしたボブ・スタイルが出来上がりです。

oldu!  
まり子さんが信頼する美容師ギュベンジさん。やってよかった!



 最後に料金を聞くと、まり子さんが「加瀬さんに昨日通訳の仕事を頂いたおかげで、私はパスポートの更新に必要なお金が揃ったので、エステ代は私に持たせてね。ジハンギルみたいに高くないから大丈夫。それに明日か明後日のCMのエキストラの仕事も加瀬さんのお陰だし、私からのせめてものお礼よ」と言うのだった。
 
 彼女も律儀な人だなあ、と思いながら私はありがたくまり子さんの好意に甘え、脱色と洗髪を受け持った美容師に10リラのチップを置き、ギュベンジさんには「Ellerinize sağlık」とお礼を言いながら、2~3週間後にまた来ます、と約束して店を出た。

 まり子さんが携帯で調べてくれたところ、66番の最終バスが5分後に店の近くの停留所に到着する、とのこと。まり子さんがバスに乗り込むまで一緒に待っていてくれたが、本当にまもなく緩い坂の下の方にバスが見えたので感動してしまった。

 トルコでもバスの運行がきっちり管理されるようになっていたなんて、知らなかったわ。やっぱり2年前にサムスンのバッタ物をつかまされた私が不運だった。またいつか、まともに動くスマホを手に入れるからいいわ。タキシム広場からはタクシーで大急ぎで家に戻った。

 バスに乗っている間に、エージェンシーからメッセージが来て、明日の朝7時半にメジディエキョイのいつもの店の前で集合、真夏の季節の服装や帽子、靴など細かい指示があり、早速まり子さんに電話してみると、彼女にも知らせが来ていて、撮影現場では朝食、昼食、おやつなどのほか、時間が長引けば夕食も出ることも知らせた。

 それにしても、今日思い切ってまり子さんに行きつけの美容院に連れて行って貰って本当に良かった。1時過ぎまでかかって小道具をそろえ、5時半に目覚ましをかけて2時過ぎに私はやっと横になったのだった。










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017年11月07日 03時57分54秒
コメント(0) | コメントを書く
[やってよかった/やらなきゃよかった] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.