メートル・ド・テル徒然草

2005/09/09(金)15:26

「台風」と「スワリング」

ナニワ接客道を極める!(40)

 台風14号が九州から北上しました。九州地方では観測史上最大の豪雨だそうで、現在は日本海へ一旦抜ける見込みだそうですが、私の住まいのある地域も今夜は風が強く吹いており、これから雨脚が強くなりそうです。  さて、「台風」とは、「熱帯では常に上昇気流が起こり雲が発生。それが渦巻き状に発達したものが熱帯低気圧であり、このうち中心の風速が17m/秒以上のもの」とあります。  台風が発生すると報道などでは、気象衛星からの写真が映し出されたりしています。いつもそういった写真を見て、職業柄連想してしまうのが「スワリング」です。 「スワリング」という言葉を御存じでしょうか? 「スワリング」とはワインを空気に触れさせるため、また、グラスの中のワインの温度を上げるためテーブルの上でグラスをくるくる廻す、あの仕種です。  ソムリエにテイスティングと称してワインを注がれたら、臆する事なくグラスをクルクル廻して見せましょう。通のごとく振る舞って見せるのです。色合いなどにも注意し、また、グラスから飛び出さない様に注意深く見つめねばなりません。  さて、この「スワリング」ですが、右回しと左回しどちらが正しいのでしょうか?時々お客様から質問を受けます。これは正しくは左回り、反時計周りが正しいのです。  お風呂の栓を抜く時、洗面所の水を抜く時、渦がどちら回りに捲くか観察した事があるでしょうか?。地球の北半球ではおおむね反時計回りに渦を巻くのです。地球は自転しているため、北極点上空から見ると反時計回り、南極点上空から見ると時計回りに回っています。そのため、北半球では右向き、南半球では左向きに遠心力が働くためで、これが「コリオリの力=転向力」と呼ばれます。  台風が北半球で反時計回りの渦を巻くのは、風が中心に向かって進む際に「コリオリの力」の影響を受けるためです。また、大気だけでなく、海流の運動も「コリオリの力」の影響を受け流れています。  以上の点から、地球の自転による力の作用に逆らわないという点で、正しくスワリングを行うためには北半球では左回り、オーストラリアなどの南半球では右回りにすべきなのです! …ホンマですか?って。うーん。あんまり本気にはしないで下さいね。(^^;)

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