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カテゴリ:難病ALS患者に愛の手を
最新のニュースで「難病ALSに初のワクチン」という明るい話題があります 新聞報道によると、
『筋委縮性側索硬化症(ALS)のうち、遺伝性へのワクチンを日本とカナダのグループが開発、マウスで延命効果があったと ALSに有効なワクチンは世界初で「ヒトへの応用が可能で、早期治療が期待できる」としています。 ただし、ALSの1割は遺伝性で、研究グループは遺伝性の原因遺伝子の1つとされ、有害な活性酸素を無害化する「スーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)」という酵素の突然変異に着目。そこで、大腸菌を利用した遺伝子組み換え操作で酵素機能がない変異型SOD1を作り、ワクチンとしてマウスに投与すると、主に変異型と反応して働かなくする抗体ができた!と共同通信は発表されています。 弧発性のALS患者には効果がないの ALSには遺伝性(家族性)と弧発性の2種類があります。遺伝性はALSの1割に及び、9割はその患者にしか発症しないと今般の医学界では発表されています。今回のワクチンは約10年前から米国を中心に研究がなされてきました。 1982年、HワクチンがALSに効果がある というニュースが話題になりました。癌の特効薬として一部で注目され、癌に限らず、その他のウイルス性の難病にも効果があるのでは というものでした。 Hワクチンは患者の尿からつくる自家ワクチンで、厚労省(当時は厚生省)の認可はおりておらず高額なワクチンでしたので、一部の患者しか射つことは出来なかったと聞きます。その当時、アミトロと呼ばれていたALS(筋萎縮性側索硬化症)患者でHワクチンを射ったという例はなかったのです。初代会長だった川口武久さんはHワクチンを打ってほしいと懇願された方でした。ALSがウイルス性のものであるか 原因は21世紀の時代になっても未だに明らかにされていません。 Hワクチンに対する神経内科専門医からの疑惑がもたれ、有効性を認めない とする専門医と、信じて疑わない専門医との対立で、川口さんは戸惑い悩みながらも、これが最後の機会ではないかと思い、『自分を実験台に使ってほしい』と申し込まれたそうです。が、しかし、癌とALSとどう結びつくのか 側索(脊髄の運動神経経路)がウイルスによって侵されたという研究発表もなされていない現状ではHワクチンを打つことは出来ない との事で、残念ながら断念せざるを得なかったと聞きます。 Hワクチンをめぐる問題は、日本の医学界に大きな波紋を呼ぶ結果に終っただけでなく、患者に『治癒の見込みのない病』と、避けることのできない『死』という問題を大きくしたのです。今回の報道の初のALSワクチンが遺伝性の患者に効果があると期待を抱いています。結果、遺伝性のALSが治ったなら、いや、治らなくても進行を止める効果があったなら、弧発性のALSにも効果が期待出来るのではないか そのように思うmakibo です。 しかし、その治療が、『治療』という名の『賭け』であってはいけないと思います。患者の生命は一つです。代替はきかないのです。その尊い生命を『どうせ助からないのなら』と、確信の持てないものに賭けることは絶対に許されないことです。『試み』の内容はあくまでも、医師としてそこに何らかの可能性が見出せるもの、責任の持てるものでなければならないと思う makibo です 黄 梅 開花時期は、1/中旬~3/中旬頃。 中国原産。江戸時代初期の頃に渡来。 春先に鮮やかな黄色の花が咲きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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