Wonderでお友達関係を学ぶ 小学3年生の娘の母が英語で読んでみました
Wonder 小学3年生の娘の母が英語で読んでみました
最近ワンダーのDVDを借りて原作を英語で読んでみました。原作と映画は少し話が違うところがあって、もとの話ではこうだったんだというような驚きもあって面白かったです。
例えば、映画では出てこなかった話だけれど、ジュリアンはサマーが好きだったとか。
サマーは、主人公のAugstー顔が普通と違っていてみんなに避けられるーと自分から仲良くしてくれた唯一の女の子ですね。
そのサマーのチャプターが、本にはあって、プレ思春期を前にした女の子を持つ母の私にはとりわけ面白かったです。ドキドキしたというか。本では、サマーは緑色の瞳をしたとてもかわいい女の子。すごく人気のあるグループに属しているわけではないけれど、ハロウィンに、大人っぽくて学校で1番人気のあるサバンナという女の子から、自宅でのパーティーに招待されます。うれしいなと思って出かけてみたら…。Then she took me by the hand down the stairs to her basement, which is where the party was. I didn't see her parents anywhere. ちょっと怪しいふいんき。そこには人気のあるグループの女の子たちと男の子たちがみんな集まっていて…。Now that some of them have started dating each other. I didn’t even know there were so many couples. I mean, I knew about Savanna and Henry, but the Ximena and Miles? And Ellie and Amos?うわぁー、サマー達は中等部の1年生。日本でいえば小学5年生なのですが、結構おませなグループが出てきてるのですね。そしてヘンリーとサバンナがサマーにこんな風に言うんです。“So, we want to know why you hang out with the zombie kids so much?”「それで?どうしてゾンビキッズと仲良くしてるのか、俺たちは知りたいんだ。」“ you know, summer, you would be a lot more popular if you didn’t hang out with him so much. I’m going to be completely honest with you: Julian likes you. He want to ask you out.”「わかるでしょう、サマー。あなたが彼とあんな風に仲良くしてなければあなたはもっと人気者なのよ。これは本当の話、ジュリアンはあなたが好きなのよ。あなたと出かけたいって。」Everyone likes you, Summer. Everyone thinks you are really nice and that you are really, really pretty. You could totally be part of our group if you wanted to, And believe me, There are a lot of girls in our grade who would love that.”「みんなあなたが好きなのよ、サマー。みんなあなたは本当に良い子で本当に本当にかわいいって思ってるの。もしあなたが望むならあなたは完全に私たちのグループの一員になれるし、嘘じゃないのよ、そうだと良いのにって思ってる女の子達が、私たちの学年にはたくさんいるの。」そしてサバンナはサマーに尋ねます。“Do you want me to tell Julian to come and talk to you?”彼女が指差す方を見るとそこにはジュリアンが…。賢明なサマーはピンチをうまく乗り越えましたが、こんなことが小学5年生、あと2年程度(わが娘は3年生)で起きて来たらと思うと、ひィッ‼︎‼︎と思いますわ。日本だから、カップルが出来て来るのもそう早くないと思し、こんなホームパーティーに呼ばれることもあまりないとは思うけど…。 さておき、日本の小学3年の娘の母の私にも良く共感できるテーマが、本の方のワンダーを読んでいると流れていることに気づきました。お友達のグループの話です。 ここでサマーは、Augustと友達でなければポピュラーグループに入れるのに、とサバンナに言われるわけですが、サマーは勇気があって、Augstとのランチタイムを続けます。ジャックウィルは流されて、ジュリアン達と仲良くしていたのですが、彼らとは気が合わず、Augstの悪口を言ったジュリアンを殴ってからは、自分がいじめの対象になります。実は高校一年生のAugstのお姉さんのViaも、Augustのことは大好きなのだけれど一緒にいると奇異な眼差しを向けられることに悩みを持っていました。Viaの親友だったメランダは、映画を見ただけでは、どうしてサマーキャンプの後Viaに素っ気なくなったのか、もう一つ腑に落ちないのですが、実はサマーキャンプでは「目立つ子達のグループ」もメランダに寄ってきて、メランダは彼女たちと一緒に今までとは違う経験をして、それを楽しんだ自分と、Viaと仲良くしていた目立たない自分との間で葛藤していたらしいです。本にはこんな風に書いてあります。Never in my life have I ever been considered one of the “popular” girls in anything, but the summer in camp, for whatever reason, I was the girl everybody wanted to hang out with. Even the girls in bungalow 32 were totally into me. These were the girls at the top of the food chain. メランダが、目立つ子達のグループを「食物連鎖のトップ」と表現しているのが印象的でした。お友達グループに悩む気持ち、わかるなあ。クラスに話してもらえない子がいて、かわいそうと思いながらもその子と話すと自分が他の友達と仲良くできなくなると感じて話してあげれないとか、グループの格付け感とか、グループの中で疎外感とか、子供のころを思い出す気がしました。
大人になっても結構、似たようなことで悩むこともあります。子供は、人間関係を大人から学んでいる面もありますしね。子供は人間関係を大人から学んでいる、ということは、この本が言いたかったことの一つでもあったようで、Augustの誕生パーティーに招待した時、ジュリアンの両親は返事も出してこなかった箇所で、Augustのママは言います。”I guess that apple doesn't fall far from the tree. “
ジュリアンのママは、Augstが自分の学校に入学したことを快く思っておらず、クラス写真からPhotoshopを使ってAugstの顔を消したり、学年の生徒と両親の大多数を招くパーティーを開いて、ジャックウィルがジュリアンを殴ったのはAugstと友達になるという過大な精神的負担を負わされたからだと言いふらしたりするのですが、結局ジュリアンは転校することになります。
修了式の日、校長先生が一年を振り返り、成長した子供たちへのスピーチをします。
"But the best way to measure how much you have grown isn't by inches or the number of laps you can now run along the track, or even your grade point average -though those things are important, to be sure. "
「成長は、身体や運動能力や成績では計れない…それも大事ですがね。」
"It’s what you have done with your time,
how you have chosen to spend your days,
and whom you have touched this year.
That , to me is the greatest measure of success."
「あなたが自分の時間で何をしたのか、
あなたの日々を費やすものをどのように選んだのか、
そして今年、誰に触れたのか。
これこそ達成を図る偉大な物差しと、私には思われます。」
この校長先生はほかにも良いことをいろいろ言っているのですが、話が長いことで有名な先生ということで、ここではこの辺で。皆さんもよかったら読んでみてください。
英語版は英検二級くらいの人におすすめとの書評もありましたが、娘にはもう少し難しかった模様です。内容的にもやっぱり5年生以上向きでしょうね。わが娘はそろそろお友達グループが出来はじめた3年生。人間関係学び中の様子です。
とりあえず、おませなグループにはならなくていいからね。
私自身は、今年も自分の時間で大したことしなかった・・・と反省しつつ年末を迎えています。