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カテゴリ:お仕事@ドイツ企業
私は職場で、アジア太平洋地域の電話会議に、週に数回、参加しています。もちろん、英語の会議なんですが、そこでは、私の英語発音が、ちょっとした話題になっています。
「日本人なのに、オージー・アクセント(オーストラリア訛り)が強い!」 ということが、意外にウケているらしい。私は、ごく普通に英語をしゃべってるつもりなんですが、オーストラリア(シドニー)に5年も住んでましたから、あっちの発音になっちゃうのは当然ですよね。 家に帰って、うちの奥さんに、「俺のオージー・アクセントって、そんなに強いのか?」と聞いたところ、 「あんたの英語には、オージー・アクセントしかないわよ!」 「私よりひどい、オージー・アクセントだわ!」 オーストラリアで育った妻にまで、そう言われたのでは、元も子もありませんね。これには、シドニー在住時代の、私の交友関係が影響しているのかもしれません。 だいいち、あの頃は、地元のラグビー仲間と、つるんでいた時間が長かったですからね。彼らは、生粋のオージー。オーストラリア発音の英語しか、しゃべれません。 その中の一人は、「アメリカ人のフリして、街でナンパするとモテる」と聞いて、アメリカ発音を一生懸命練習してましたが、その不自然なことといったら・・・関西人が無理やり標準語をしゃべるようなものですね。 このように、オーストラリアの英語は、学校で習うアメリカの英語に比べて、ちょっとクセがあります。 語学留学やワーホリ(ワーキング・ホリデー)に行く人の間でも、「オーストラリアで英語を勉強しても、訛ってしまう」ことを危惧する人が、結構いるようです。例えば、カナダの方が、標準(米国発音という意味?)に近い英語を学べるからという理由、そっちに行く人もいるらしい。 しかし、実用という意味でいえば、オーストラリア英語でも何ら問題はありません。東京弁と関西弁の関係と同じで、アメリカ人、イギリス人、オーストラリア人の間の英語での意思疎通は、何ら支障はありません。 それどころか、英語という言葉は、すでに国際化しており、今やネイティブでない人の話者人口の方が多い。たとえばアジアでも、インド人、シンガポール人、マレーシア人、フィリピン人のように、英語以外を母語としつつも、英語を流暢に使える人口は多い。 さらに、日本人、韓国人、中国人のように、お世辞にも英語が得意とはいえない人々の間でも、相互のコミュニケーションでは英語が使われることが多い。たとえば、日本人の学生が韓国行って、現地の学生と意思疎通したかったら、普通、英語使いますよね? 英語がすでに、そこまで国際化した以上、「標準英語発音」(米国、英国の英語?)なるものにこだわる必要はないと、私は考えます。むしろ、標準英語、英語方言(オージー・イングリッシュ等)、ノンネイティブの英語・・・いろいろなタイプの英語に触れ、耳を慣らした方が、ずっと実用的と思います。 そう考えると、オーストラリアのように、多少訛っている英語の国に行って学ぶことにも、積極的意義を見出せると思います。あの発音は、少なくとも日本の学校では習わないし、現地に行かないと学べない。 オーストラリアに行けば、どうか?当地で、アメリカのTV番組はいくらでもあるから、その結果、オーストラリア人の「訛っている」英語と、アメリカ人の英語発音の両方に、耳を慣らすことが可能なのです。 さらに言えば、英語を学びたかったら、純粋な英語圏だけでなく、インドやフィリピンみたいな、準英語圏(英語ネイティブじゃなくても、英語の流暢な人が多い地域)に行ってみるのも、手かとは思います。 たとえばの話、インドだったら、英語力がものすごく鍛えられると思いますよ。オーストラリアやカナダの大都市で、結局、アジア人同士でつるんで英語が上達しなかったという例はよく聞きますが、インドではそんな甘い環境、一切なし。この国で生きるには、英語を使って、現地の人と渡り合わなくてはなりません。それに、インド人はおしゃべり好きが多いから、毎日、朝から晩まで、英語漬けになる。 そうすれば、インド人の英語発音に、耳が慣れてきます。このスキルは、IT業界に就職したら、すごく使えますよ。だって、アメリカでもヨーロッパでも、オーストラリアでも、ITの現場を仕切っているのは、インド人が多いですもん。インド人英語に慣れれば、電話会議でも、もはや怖いものなし♪ いろいろな発音に慣れることのメリットは、英語だけでなく、もちろん日本語にもあります。 たとえば、私の知り合いのインド人は、関西地区で長年、働いてきて、今では完璧な関西弁をしゃべります。インド人の顔しているのに、「こんなこと、できへんのや」、「よう言わんのや」などと、平気で言うのです。 彼の、軽快な関西弁トークのおかげで、皆の人気者です。特にパーティーでは重宝されます。私のオーストラリア訛り英語がウケているのと、同じ理屈ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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