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Manachan's World-東京下町日記

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2011年06月20日
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カテゴリ:エッセイ集
私の生まれ育った街は、首都圏の北東部にあって、福島第一原発事故と風向き・降雨の影響で、放射線量が比較的高くなっていると、言われています。

線量が高い・・・とは言っても、私は全然気にならないレベルですが、気にする人は、もちろんいます。

県名、市名、地域名など、固有名詞は、出しません。だって、勝手に引用されたら嫌ですもん。何といっても、私たちの大切な故郷です。この地域に利害を持たない部外者に、外野から、放射線がああだ、こうだと、言われたくないもん。

いや、勝手に言わしとけばいいんだけど、少なくとも、Manachanのブログが好き、文章が好きだって人は、そんなことしないよね?


ところで、人間という生き物は、自分のいるところを基準に、安全か危険かを、考えるらしい。

たとえば、私の勤め先はドイツの会社なんだけど、ドイツ本社の人は日本はおろか、中国への出張も嫌がったりするそうです。理由は、「中国は日本に近いから、放射線が不安」だそうです。

その日本に住んでる私からみると、笑っちゃう理屈なんだけどさ・・・同じ理屈で、関西の人は東京の放射線が不安だって言うし、東京の人は茨城あたりに行くのを敬遠したりする(線量、あまり変わらないのにね・・・)。

結局、安全圏に身を置く者は、地に足のついたリスク評価ができないってことだよね。不動産投資でも同じことが言えますな。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


で、私の故郷の話題に戻ります。

この地域に、3月下旬、福島原発方面から来た風と降雨の影響で、今でも、首都圏のなかで比較的高い線量が観測されているのは、確かに、運の悪いことだったかもしれません。

しかし、地域の人たちは、災い(?)を転じて福と為そうとしています。

この地域は間違いなく、民間レベルの放射線観測や、データの蓄積という面では、首都圏トップレベルでしょう。3月末頃から、ガイガーカウンターを持った人たちが、地域をくまなく踏破し、線量をはかり、詳細なマップをつくり、行政をつきあげて、5月には、各市長の連名で、県に「大人と子供の生活目線に立った」放射線観測をやらせた。

東京都で公式な放射線データが発表される、ずっと以前のことです。都内で一番フットワークの軽い共産党都議団の計測データが出るより、さらに以前の話です。

データが出なくちゃ、対策はできません。この地域は間違いなく、首都圏における放射線対策の先進地になるはずです。最高学府の放射線研だって地元にあるんだから・・・。

もう一つ、特筆すべきは・・・この地域の商業者たちは、被害者意識に苛まれることなく、自分よりさらに困った境遇にある、東北の被災者を助けようとしています。

5月には、盛大なチャリティ食べ歩きイベントを打ち上げ、多額の募金を集め、東北に送りました。そのイベントには、東北の漁業者たちも出店して、海産物を売って、とても美味しいと評判になっていました。

そう、ここに出てくる人たちは、皆、「当事者」なのです。地域を愛し、誇り、地域のコミュニティに責任を負おうとしているのです。


「私は、地域の子供たちを守るために、詳細な放射線地図をつくって公開する。外の人間からホットスポットだと言われてもいい。地域を詳しく調べれば、比較的安全なところ、子供たちを遊ばせられるところが、たくさんあるはずだから・・・」

「地震で強く揺れて怖かったし、放射線も来てるようだけど、何だかんだいって、私たちは家もあり、仕事もある。それで十分幸せじゃないか。だから、もっと困っている人たちを助けよう。つながろう。」



そういう力強い言葉が、市民の口からどんどん出てくる。この街・この地域に生まれたことを、私は本当に誇りに思います。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


その一方で、原発から遠い安全圏に逃げて、そこから、放射線関連の情報を発信している人たちがいます。

地域名をモロ名指しで、どこどこの放射線量が高いだの、どこどこの魚が放射能汚染されてるだの・・・

本人曰く、放射線の影響下にある人たちに、正しい(?)情報を与えたいんだそうです。政府発表は信用ならないから、自分の身を守るために、情報を活用して欲しいのだと・・・。

そういう立場、ありだと思うけど・・・でも、私は尊敬しないな。どちらかといえば、軽蔑してしまう。

本当に、地域の人たちを助けたいのなら、その地域に来て暮らして、どの魚を食っちゃいけないとか、外食するなら何に注意すべきとか、生活実態に即して指導すればいいのに・・・やろうと思えば、できるんでしょ?

地域の人が知り得ない情報を、何らかのルートで仕入れて、その情報を公開してくれるのなら価値あるけど、実際は、日本のどこに居たってネットで情報収集はできるわけですから、なおさら、自分だけ安全圏に逃げて情報発信する「社会的意義」が分からない。

要は、同じ放射線情報の提供でも、地域に直接の利害を持つ当事者から発せられる情報と、部外者・傍観者からの情報とでは、クオリティに雲泥の差があると言うことです。

情報のクオリティ(精度や詳細度、新鮮度)だけではなく、情報を伝える側の「心」からして、全然違うのです。

人間、全てのことに「当事者」になれるわけじゃないけれど、私は少なくとも、自分の暮らす地域や職場のことに関しては、常に「当事者」として責任を持って発言したいと思います。





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最終更新日  2011年06月20日 20時39分25秒
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