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マックス爺のエッセイ風日記

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2020.03.17
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カテゴリ:人生論
<ある推理>

  

 早朝のため、どの家にどんな新聞が配られるのか分かる。配達人の顔も見知って間違いないが、それを誰かに漏らすことはない。注意して見ると、物陰から見ていたのはあの新聞の家。それが朝から晩まで私の家をじっと見ている。こ何で私のことを見張る必要があるのだろう。私個人への関心か、財産か。それとも宗教的な理由か。

                  

 老婆とその娘が交代で見ている。全く気味が悪い。独り暮らしになって3年近いが、母娘は私が離婚したことを知っている。妻の友人にも彼女らの仲間がいた。知らず知らずのうちに、私は「淋しいな信号」を発信していたのだろうか。母娘の見張りは半月続き、今でも時々こっちを見ている。それ以上の行動は当然出来ないが。

  

 ある時某宗教団体の人が新聞の集金に来て、ハッと気づいた。ひょっとしてKちゃんは別団体か。そしてシェアハウスの人やあの母娘もその仲間だとすれば符合が一致し、全ての疑問が解ける。さてKちゃんが来る2月の集金日は俳句教室でとても忙しい。家を出るギリギリになって来たKちゃんの顔を見て、私はギョッとした。

                    

 美人か不美人かは問題外。私が驚いたのは彼女の眼。まるで弱った魚のような濁った眼だった。1月の強風の中で根気よく私の話を聞いてくれた彼女が、まさかこんな眼をしていたとは。あの時私が聞いた声のトーンとはまるきり異なる印象。とても若い人の眼とは思えない、生気のない眸。


  

 私が俳句教室に行くと言うと、「俳句を楽しんで来てください」と彼女。その時初めて私が長期間断捨離していたことを話した。それ以前には知らないし、ブログのことは初めから知らない。もし彼女、母娘、シェアハウスの人が同じ団体に所属しているとしたら、彼女が私に急接近したと感じた理由が分かる。あくまでも推定に過ぎないが、あの組織の情報収集と仲間意識は大変なもの。用心に越したことはない。<完>





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Last updated  2020.03.17 00:00:15
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