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テーマ:サッカーあれこれ(20129)
カテゴリ:イラン代表
ホダダド・アジジが現役からの引退を表明した。今シーズンはオーストリアのアドミラからイラン2部のオガブ・テヘランへと移籍し、さらにシーズン途中にラフ・アハン(IPL)へと移りチームを牽引したが、ドイツ大会を前にシューズを脱ぐことを決めたようだ。引退の理由は家族との時間を増やしたいという事と、故郷でのビジネスに力を入れたい為だと報じられている。確かに彼がアドミラを去った際も身重の妻を思っての事であったし、家族を大事にする彼らしい決断だ。アジジの故郷であるマシャードはトルクメニスタンとの国境の町であり、彼が日本人に良く似ているのもトルクメニスタンの血をひいている証である。それゆえ日本人からも憎みきれないキャラクターで愛着を持たれた男がピッチを去ることはファンとしても寂しい限りである。 思えばこの男がメルボルンで決めたゴールが無ければ、今のチーム・メッリは無かったと言っても過言では無いだろう。最愛の相棒アリ・ダエイとの阿吽の呼吸で抜け出し、クロアチアからの移民であるGKの脇を抜いたプレーオフ2試合連続となる彼のゴールが20年ぶりのW杯のみならず、今回のドイツ大会への扉をも開いたのだ。フランス大会の活躍でマハダヴィキアを始めとした多くのイラン人がドイツや他の欧州リーグへと渡り経験と実績を積み重ねイラン代表の躍進を担いイランサッカーのレベルアップに貢献したのだ。その後日韓大会の出場を逃したのもブラゼビッチと仲違いしたアジジの不在が響いたとされている。そして国民の声に推され復帰した正念場のバーレーン戦では、見事なスルーパスで得点を演出し再びイランを救ってみせたのだ。この男のカリスマ性が色褪せることはないし、アリ・ダエイとの2トップは今でも最高だ。彼らと同じようにアジア最優秀選手にも輝いたマハダヴィキアやキャリミですらこの2人のカリスマ性には及んでいない。その為にはドイツW杯という最高の舞台で国民に極上の感動と喜びをもたらす事が必要であろう。 またアジジと同じ98年戦士であるメヘルダド・ミナヴァンドとニマ・ナキサ、そしてペジマン・ジャムシディの元イラン代表トリオが、国内がドイツに向けて盛り上がりを見せる中、コンサートでW杯ソングを披露し代表を激励した。 一方、代表キャンプも海外組を含めた23名が揃い順調な仕上がりを見せているようだ。怪我が心配されたキャリミ、ハシェミアン、ザンディも練習試合をこなすなど問題は無さそう。気になるスタメン争いだが、初日こそザンディを押しのけてテイモリアンがネコーナムの横に入ったが、結局ザンディが戻り懸念の左サイドもノスラティが務めた。ブランコは宣言どおり4-2-3-1と4-1-3-2を併用して本大会に挑むつもりだろう。他に気になるところでは、カゼミアンをディフェンスでオプションとして試した事か。どうやら彼の瞬発力をカウンターアタックに生かす作戦のようだ。26日のクロアチア戦にはどっちのフォーメーションで誰をどの位置で試すのか目が離せない。この試合は日本と同組に入ったこともありBS1で29日に録画放送するとの事。 そのクロアチア代表ですが、つい先ほどオーストリア代表と親善試合を行い4-1で圧勝したようです。クラスニッチが2得点とブレーメンでの好調を維持しているようですね。オーストリア代表はイファンシュイッツが意地の一点を決めましたが元U-21代表でザルツブルグ所属の長身FWマルク・ヤンコ(元アドミラ)が不発で代わったロランド・リンツも完封されたようです。 また国内のニュースではザンディにユルゲン・コーラー率いるデュイスブルグからのオファーがあったという事と、アラシュ・ボルハニがUAEのアル・ナスルに移籍が決まったと報じられている。どちらもW杯で活躍して、できるだけいいチームへ移籍して欲しいが、ボルハニ所属のパスはネコーナムへのカイザースからのオファーを蹴りアル・ワハダに放出した前科があるだけに、なんとも気がかりだ。 どちらにせよ選手達の運命を決めるW杯まで残り2週間、一人も怪我をする事無く万全の状態でメキシコ戦を迎えて欲しいところだ。尚メキシコとイランは2000年にアメリカ遠征をした際に対戦していますが2-1で敗れています。イランの得点はダエイのPKによる一点で、メキシコはルイス・ヘルナンデスとブランコ。当時のメンバーで残っているのはダエイとキアの二人だけ(メキシコはトラドのみ)ですがきっちりとリベンジして欲しいですね。 代表キャンプ動画 mms://media.iransima.ir/tv3/tv3_13850301_020.wmv お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.24 06:56:36
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