あさのあつこ『バッテリー2』を読んだ
前作は小学生だった巧が、今回は中学に入学し野球部に入学する。「髪が長すぎる。野球をする頭じゃない。ちゃんと散髪してこい」「髪を切ったら持続力がつくんですか?…髪の長さなんてどうでもいいでしょ」自分以上のピッチャーはいない、と頑なに信じる自信家の巧。生徒たちを力で抑えつけようとする野球部の顧問や上下関係を尊重する部活の先輩たちや大人に頭を下げず、うまく折り合おうなんて考えずに、ひたすら自分の意思を貫き通す巧の生き方が痛快でもあり、あまりも痛々しかった。帯に「こんな傑作を読んでこなかったのかと猛烈に反省」と帯の推薦文を書いた北上次郎に同感!出勤前の通勤電車の中で読んで続きが気になって、一日中仕事が手につかず、帰宅してもテレビもつけずに読みふけりました。とにかく面白い!もちろんバッテリー3を買った事はいうまでもない…。久々にいい本にめぐり会えてハッピーなけんぞうなのでした。