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「わしの持っているレコード・CDをご紹介」
「ううん、どうでもいいシリーズですね」 「今回は管弦楽曲から」 エレクトリック・キャノン:オーマンディ 「これはレコード。チャイコフスキーの『1812年』とベートーヴェンの『戦争交響曲』をカップリング」 「チャイコフスキーは聞いたことがありますね」 「晩年は指揮者として活動していたが、この曲を演奏してくれとよく言われた。本人にとっては嫌でたまらないが仕方がないという……手記に書いている」 「なぜ演奏が嫌なんですか」 「詰まらない曲だからじゃ。だから演奏に合わせて本当に大砲を撃ったり、教会の鐘を鳴らしたり、日本で発売されたのはカラヤンが最初だと思うが、合唱を入れたり……より派手な演出で聞かせようとしたのじゃよ」 「へえ」 「エレクトリック・キャノンというのは、電気音で大砲の音を作ったもの。まあ、その実験ということで、ベートーヴェンの曲も大砲を撃ちまくる」 「すごいね」 「1812年と同じ時代、フランス軍とイギリス軍の戦いを描写したもの。ウェリントンの承知という副題もある。管弦楽を左右に分けて配置し、それぞれの軍隊とした。1812年のように、我々の知っているメロディが次々出るのと違って、よく知らないのと、やはり曲そのものが大したものではないから、滅多に演奏されることはない」 「はい」 軍楽集:カラヤン 「これもレコード。ベートーヴェンの軍楽のための小品を集めたもの。これも戦争交響曲が片面。もう一面は行進曲、ポロネーズ、エコセーズなどWoO番号の付いた珍しい作品ばかり。これは非売品で、音楽教育の関係者だけに配布された……こんなの教育で使うかよ……」 「文句たれない」 「まあ、とにかく珍品であることは間違いない」 序曲集:クレンペラー 「お馴染み6つの序曲を収録したCD。もちろん名演奏」 「いいものばかりですね……曲がいいというより、名盤珍盤という点で」 「そう。で、分類上は次に協奏曲となるが、数が多いので独奏曲に飛ぼう」 「参りますか」 変奏曲集:ケンプ 「ピアノ・ソロの変奏曲を収めたレコード。エロイカ、6つの変奏(Op34)、32の変奏(WoO80)の3曲。これも貴重な盤」 チェロ・ソナタ全集:フルニエ&グルダ 「レコード3枚をバラバラで購入。5つのチェロ・ソナタは初期、中期、晩期の作品で、それぞれの時代を感じさせると同時に、いずれもなかなかの名曲。聴き応えがあるね。他に変奏曲を3曲収録。ユダス・マカベウスと2つの魔笛」 チェロ・ソナタ全集2:ロストロポーヴィチ&リヒター 「こちらは2枚ばら売りじゃが、2枚目しか手に入れていない。第3番から。どちらにしても、チェロもピアノも、演奏家の名前だけでしびれるね。いずれ劣らぬ名盤」 弦楽四重奏曲「ラズモフスキー」「セリオーソ」:ブダペスト弦楽四重奏団 「学生時代に買ったCD。ベートーヴェンの作品としてはあまり人気はないが、いい演奏だとやっぱり面白いという見本のような一枚」 「はい」 「ということで、次回は飛ばした協奏曲を」 「はい、続く」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.06.27 05:42:08
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