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「さて、わしの持っているレコードやCDのご紹介」 「どうでもいいけどね」 「今回からは日本人作曲家をリストアップ」 「はいはい、参りましょう」 芥川也寸志「自作自演」 「交響三章、交響管弦楽のための音楽、トリプティーク、交響曲第1番を収録。もう二十年も前だったか、N響アワーって番組があって、檀ふみが聞き手という作家二世がやっていたのは面白かったぞ」 石井眞木「現代日本の音楽」 「文句なし、現代日本を代表する作曲家。モノ・プリズムとアフロ・コンチェルトを収録。モノ・プリズムはその響きでNHKホールの天井にひびが入ったといういわくつきの曲。尾高賞を取って再演されたが、両方の録音を持っていた。再演が素晴らしい演奏だったのじゃが……震災でデータが消えてしまった」 石井眞木「輝夜姫」 「前のCDとは真逆の世界。神秘的な音がずっと続く。不思議な世界。これだけ聞いたら訳が分からないだろうなあ」 石井眞木「響きの現在2」 「ブラック・インテンション3、夜の響き、飛天生動2、時の閃き、失われた響き1の第2ヴァージョンを収録。失われた響きは3まで録音している。これはたまたま最初のテープが残っていて助かった」 石井眞木「ウルトラQザ・ムービー『星の伝説』」 「正直映画は面白くなかったね。しかし、音楽はすごい。なるほど、彼の破壊的音響は、怪獣にぴったりじゃないか。シデロイホスという金属を張った太鼓のための協奏曲。音楽的に鑑賞に堪える大傑作」 石井眞木「日本音楽の古典」 「岩城宏之先生の指揮で、響層。他に高橋悠治のオルフィカ、武満徹のテクスチュアズを収録。響層も初演を録音していた。山場で歓声を上げるバカ客がいて最後に残る余韻が聞こえないという状態に白けたのを思い出す」 「他に堤剛の現代チェロ作品集に、螺旋2が収録されている。わしもフルート曲を一ついただいている」 一柳慧「一柳慧の宇宙1」 「こちらは自らの内面に入っている世界が素晴らしい作曲家。うつ病の時に聞くときっと進行するだろうな。実は岩城宏之先生のために作曲されたパガニーニ・パーソナルを収録。先生がマリンバを演奏し、伴奏は奥様。この曲は一柳風ではない、明快な雰囲気を持つ……もちろん、その中にらしさも感じさせるのじゃが」 伊福部昭「日本作曲家選輯」 「シンフォニア・タブカーラ、リトミカ・オスティナータ、SF交響ファンタジーを収録。最後の曲は怪獣映画のテーマによる作品。安いCDでおなじみのnaxosだが、勢いだけの演奏でひどい」 伊福部昭「CONTATTO CON L' ORIENTE」 「怪獣映画の曲だけを取り上げたイタリアの演奏会の記録。日本語とイタリア語で作曲者の挨拶がついている。複雑怪奇なリズムをよくぞ生でここまでやったね。シンセサイザーやらジャズやらまで加わり不思議な世界」 伊福部昭「譚・響・宙」 「作品集。日本狂詩曲、交響譚詩、シンフォニア・タブカーラ、SF交響ファンタジーを収録。最初に紹介したCDとは比べ物にならない傑作。怪獣映画、ゴジラでおなじみのオープニングの荒々しい曲が鳴り響き、ドレミ、ドレミという上に向かう音型が積み重なる。そこからおなじみゴジラのテーマ、今度はミレド、ミレドという下に向かう音型だ。こうした構成の見事さはクラシックとして鑑賞に堪える」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.11.29 05:24:16
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