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「さあ、東京駅周辺の美術館めぐりをしております。そんな訳で出光美術館へ参りました」 「どんな訳」 「今やっているのは琳派芸術展」 「人の話を聞いてないね……チラシには見たことのある作品が沢山ありますね」 「風神雷神、白梅紅梅、八橋の杜若等々じゃな」 「それが見られるんですか」 「これが全部同じ作者」 「え……違うでしょう」 「こうした名作になると、我が家の屏風や襖絵に描いてくれという注文も出るのじゃ。その系統の人が同じ絵柄で書くが、時代の好みや作者の気風によって違いが出る。これが実に面白い展覧会じゃった」 「へえ」 「今回はその酒井抱一の作品を中心に、先駆者から俳諧趣味まで……とにかく素晴らしい」 「見応えありってことですか」 「さあ、見学が終わったら、お茶をいただいて……」 「図々しいからねえ」 「皇居の方を眺めるのがお楽しみ」 「写真は」 「外苑にある楠木正成の像。昔の歌を歌ったぞ」 「どんなんです」 「蚊帳の中から足だけ出して、楠木正成これにあり、足利(足蚊が)攻めるじゃないかいな」 「下らないね」 「はい、右の屋根は武道館でございます。北の丸公園の博物館めぐりもご報告しました」 「また行くかも知れませんね」 「さあ、ここから日比谷公園まではすぐ」 「こちらもよく来ますね」 「ここはお堀だったが、その名残を見せる石垣と水」 「はい」 「原発反対運動の拠点となっていたが、禁止された。日本テレビの土曜日の天気予報では今でも反対運動をやっているが、どうもテレビで朝っぱらからドラムを叩くのは非常識としか思えない。原発反対運動は理解しているつもりじゃが、あのドラムはなあ……」 「愚痴が多いのが『ぢいさん』なのです」 「この日はまだ薔薇が咲いていて、赤、ピンク、黄など色とりどり」 「はい、4一つだけご紹介」 「今は銀杏も見頃。後は噴水。噴水は夜出直すので、そちらで写真を……この銀杏もライトアップされていたはずじゃが、もう寒くて寒くてたまらんので、省略してしまった。ゴメン」 「年寄りだからしょうがないね」 「日比谷図書館の常設展示は、千代田区で町が生まれ育つという歴史を学ぶ。図書館の一角を利用して行われているのが、日本の伝統と芸術という催しで、明治の頃、日本を紹介した海外の図書や、日本から世界に発信された書物を紹介」 「面白い企画をしていますね」 「ちょうど2時になったら、ちりめんで出来た本を実際に触らせてくれるというイベント。見ていたのがわしだけだったから、係員から声を掛けてもらい、実際に触ってきた」 「いいですねえ」 「ちりめん本は小泉八雲の作品、他に、手のひらサイズの小さい本、世界で人気になった和綴じ本、日本の作家の翻訳や日本を紹介した書籍など」 「いいですねえ」 「ただ、マナーの悪いのはいるな。展示ケースの上に新聞を拡げて読んでいる。ちょっと見せてくれと言うと半分だけは空けるが、ここは俺が先に取ったんだって……そんな人も……」 「『ぢいさん』の愚痴でございます」 「Popular form of comic monologue in which a storyteller (rakugoka) creates an imaginary drama through episodeic narration and skillful use of vocal and facial expressions to portray various choracters. これだけメモるのに、3度も『ちょっと済みません』をやらなければならなかった」 「で、次行きましょう」 「これから銀座方面に向かいます」 「また次回ですね」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.12.08 05:04:39
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