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「そんな訳で……」 「どういう訳」 「……国立近代美術館まで戻りました」 「あれ……人の話を聞いてないね……どうして戻ったんです」 「前回の科学技術館は9時半から開館。こちらは10時からなのじゃ」 「なるほど。歩く距離は増えますがねえ」 「往復で1.2キロかな」 「では参りましょう」 「この美術館の代表作。教科書にも載っている絵として有名」 「誰の何という作品ですか」 「さあ……」 「おいおい……」 「はい、田中佐一郎の『漁夫』。他にも写真は撮ったが、岸田劉生、高村光太郎などは省略」 「はい」 「こちらは中村不折じゃな」 「はい」 「ブラック」 「大家さんこういう近代・現代の絵が好きですからね」 「カンディンスキー」 「はい」 「これが一番面白いと思うのじゃが……」 「がって……どうしたんです」 「ううん……作者忘れた」 「しょうがないね」 「はい、東山魁夷」 「いい作品を写真で記録できるのはいいですね」 「ボストンやメトロポリタンでは常識だが、日本ではなかなか……撮影者のマナーが悪いんで……海外でも、日本人には特別の注意が与えられる」 「そうですか」 「フラッシュをたいたり、撮影禁止でも撮るのは日本人だけだって言われた……実際見ているとそうでもない……中国人か韓国人か、東洋人なら全部日本人だってことになっているらしいね」 「残念ですね」 「絵はがきで買ったものもありますが、今回はわしが撮影したものだけをご紹介致しました」 「はい、ということで……」 「さあ、ついでだから分館である工芸館へ行こう」 「ということで、続く」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.02.14 05:12:05
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