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名作落語大全集

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2013.03.02
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安楽寺1
樋口一葉の作品の舞台を中心に、千住からぶらぶらと歩いて参りました」
「はい、今回は」
安楽寺。前々回紹介した三島神社から280メートルしかない。三島神社から小野照崎神社を経て鬼子母神へ回るコースもお勧め」
「いいですね。で、こちらも文学の舞台ですか」
「池波正太郎の『その男』の主人公、杉虎之助がこの隣に住んだ。鬼平の『密偵』で、『下谷・坂本三丁目の一膳めし屋[ぬのや]の亭主である弥市は……』とあるが、安楽寺から小野照崎神社を越えて行く方向が坂本三丁目」
「へえ」
御行の松1
「ということで、御行の松へ向かおう。その手前にあるお店」
「あら」
半纏など作っている、落語ファンにはお馴染みのお店じゃ」
「いいですね」
御行の松2
「さあ、こちらが御行(おぎょう)の松不動尊
「松ですか」
「左に見えるのが、現在の松で、三代目じゃ」
「へえ」
御行の松3
本堂。こちらは江戸名所図会に紹介され、安藤広重の錦絵にも描かれた。樋口一葉の『琴の音』、志賀直哉の『暗夜行路』に登場する。案内では岡本綺堂の作品にもというが、申し訳ないが思い出せない」
「年ですから」
「二つの作品も、40年前に読んだ記憶だけで書いているので、違ってたらゴメン」
「読み直しなさい」
御行の松4
「これが初代の松。1928(昭和3)年に枯れてしまった。周囲4メートル、高さ13.6メートル、樹齢350年という。戦後植え替えようというので根を掘り起こしたのじゃ。それで不動尊を彫った」
「それで御行の松不動尊というんですね」
「二代目は昭和31年に上野中学校から移植したが、これもすぐ枯れてしまった。現在の三代目は昭和51年8月に植えたものじゃ」
「はい」
御行の松5
「こちらが正岡子規の句碑。浅草から上野にかけて各所に同じ碑を建てたのじゃが、明治の頃にブームがあって、子規は句碑を作るのに否定的だった。どんな気持ちで自分の句碑を見ているのじゃろうなあ」
「と言いながら、ちゃんと回って写真を撮っている大家さんです」
「これはすでに紹介済み。
  薄緑お行の松は霞けり
 という句。他に、
  松一本根岸の秋の姿かな
  青々と冬を根岸の一つ松
  遠くから見えしこの松氷茶屋
 などの句がある。これも記憶で……」
「確認しなさい」
御行の松6
「落語の『お若伊之助』でここに因果塚が出来たというが、実は無い」
「あら、残念」
「そう、残念なので、地元の落語ファンがここにこんなものを作った。狸塚
「洒落ですね」
「まあ、人間が狸を生むというのはあり得ないな……ただ、最近原作を見つけたら、生まれたのは人間の子で、これからその因果が語られ、お若は伊之助と再会して悲劇に……という展開になるようじゃな」
「へえ」
「ということで、後は正岡子規の住んでいた家と、中村不折を訪ねよう」
「はい、次回に続く」





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Last updated  2013.03.02 05:09:32
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