名作落語大全集

「何ですか、このタイトル」
「ぼちぼち仕事をして、今日はもう帰って来た」
「早いね」
「昨日は野球の最後だけ見た」
「ああ、日本が勝ちましたね」
「日本は強いのかなあ……」
「危ない試合が多いですね」
「過去も、打てない選手がいざという場面で打って感動をくれた」
「イチローなんかそうでしたね」
「今年もそうらしいが……」
「誰です」
「テレビでは打てない稲葉って言ってたが、ビデオで見ると、ひどいのは阿部」
「総理ですか」
「まあ、総理も無茶苦茶言ってるが……福島の原発はもう問題にしないらしいし……」
「はいはい」
「野球の阿部は……正直言って野球を知らないのかな……まあクライマックスと日本シリーズしか見なかったが、そのまま来ている。適当に打てているからいいのじゃろう」
「何か問題が……」
「実は稲葉よりも打てていなかった。それがいい場面で点につながったから……」
「昨日もいい所で打ちました」
「その前がねえ……」
「どうしました」
「打てないのだから、球筋を見るとか……この大会は投手の球数も決まっているのだから、そちらでもチームに貢献も出来る。粘っているという印象でチームへの影響もある……その他いろいろあるが、阿部の野球を見ていると、何かちぐはぐな印象が昨年から続いている」
「はいはい」
「コーチ陣もそうなのかな……ちょっとちぐはぐさが……これが乗り越えられないと優勝はないような気がして……」
「過去の大会では何かが起こるという期待があったのじゃが……」
「今回はありませんか」
「ううん……さあ、どうなるか……応援しよう」
「中途な意見でございます」