名作落語大全集

「さあ、ぢい散歩は第５０回をご報告しました」
「でも、第５０回って、９月１日ですよねえ……一月以上遅れてますよ」
「この間の日曜日に５４回目をやったので……早くご紹介しないとねえ」
「一回の散歩を紹介するのに何日も掛けるんだもの」
「今回はその間、８月９月の日常をご紹介」
「ううん、どうでもいいなあ」
「まずは朝顔。７月６日に朝顔市で購入」
「写真はその時のものですね……どうなりました」

「これがちょうど二月目、９月６日の写真」
「伸びましたねえ」
「この後台風が来たので屋内に入れたり、戻したり、大変じゃった。」
「はい」
「今日まで毎日花がついている。三ヶ月で、毎日幾つもじゃから、もう三百を越えているはずじゃ」
「すごいね」

「こちらは８月のお料理。ゴーヤチャンプルー」
「大家さんのお得意です」
「肉に軽く塩をふる程度で、ゴーヤも切ってなるべくそのまま。その方が苦みが出る」
「考えていますねえ」
「いただく時にお醤油をちょっと……それで十分じゃな」
「はい、結局ほとんど味付けをしないのが定番になっています」

「こちらはキャベツを煮たら、面白い姿になったので……」
「どうでもいい紹介ですね」
「完成した料理よりも、途中のこの写真の方が面白いので……」
「はいはい」

「８月末の夕方の景色」
「夕陽ですか」

「右の方が太陽。さっき写っていたのはＵＦＯ」
「嘘だい」
「雲に反射していたのじゃなあ」
「へえ」

「こちらは台風が来た先月１６日夕方」
「台風一過、空気も奇麗になって景色もよく見えます」
「富士山は冬にはいつでも見られるが、この季節にこれだけはっきりするのは珍しい」
「はい」

「スカイツリーも、御覧の通り」
「よく見えますねえ」

「夜になると、富士山は……」
「ご覧の通り」

「スカイツリーも……」
「はい」

「こちらはその一週間後。雲からの光が面白かった」
「なるほど」
「とまあ、そんな感じで、この二ヶ月の出来事でございます」