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「今年読んだ本のご紹介」
「とりあえずこれで読み終わり」 72「落語うんちく事典」湯川博士 いかにも素人らしい落語の解説。読む方も素人ならいいのだろうが、深みはない。△ 73「その手をにぎりたい」柚木麻子 サイン本。田舎へ帰ろうとしていた女性が、超高級寿司店に行き、そこで目覚めた。おいしい物を食べる幸せは、彼女を変えて行く。食べ物への思い、人への思い、優しさのあふれる傑作。◎ 74「論語(上)」吉川幸次郎 論語を、中国の古典的注釈書、日本の江戸時代の注釈書を比べて解説するもの。比較は面白いが、その言葉に関する解説は整理不足に感じられる。○ 75「太陽は動かない」吉田修一 サイン本。情報を集めて、高額で買ってくれる相手に売るという産業スパイ組織の男が主人公。ライバルなのか、謎の人物が沢山。殺しもする男、絶世の美女。敵か味方か、複雑な人間関係が、実にうまく絡んでいる。最後までどこが勝つのか分からない、サスペンスとアクション。見事な作品。◎ 76「作家のかくし味」萬眞智子・佐伯義勝 作家が好きな食べ物として書いているものを写真と共に紹介する。ちょっと贅沢品ばかりなので、○ 77・78「村上海賊の娘(上・下)」和田竜 ブック・フェアでサイン本を入手。戦国時代の海賊の娘、剣の名手で戦いを喜ぶ。信長の本願寺攻めに対抗して、砦に食料を運ぼうとする百姓たちと関わってしまう。自分が駄目人間だと思った娘はお姫様になろうとするが、ついに自分を取り戻して戦いに挑む。敵も味方も素晴らしいライバル。しかし、超人すぎるね。SF並みのタフさと強さが誰にもある。主人公も敵もとっくに死んでるよ。上巻◎下巻○ 79「王朝の香り」 ブックフェアでカバー無しの本を半額でというバーゲンで購入。お香の香栄堂によるオムニバス作品集。「源氏物語」の54帖を、それぞれ京都の日本画家54人が描く。これを雑誌で毎月紹介したのだが、同時に54人の著名人が「源氏」に関するエッセイを発表したものを収録。それぞれの個性、職業の特性が生きているのが実に面白い。54枚全部カラーで紹介。エッセイはそれぞれ3ページだが、画家の書いた文は1ページになるものから、わずか3行のものまで。そこにそれぞれの思いが分かるのだから素晴らしい◎ 「後数冊読んでいるはずじゃが、データが消えちゃった」 「はい、またいずれ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.11.20 05:09:02
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