名作落語大全集

「実はこの前日に展覧会へ行った」
「ほう」
「そこでのアンケート」
「はあ」
「この展覧会はN●Kが企画しました。これを見て、受信料を払いたいと思いましたか」
「え……」
「わしの答え。こんな質問をするバカには払いたくない」
「ははは」
「で、今朝の地震で、とりあえずその局のテレビをつけた」
「はあ」
「これがまたちぐはぐ。
　天気予報を中断して地震速報。まあ、１０分も説明して、分かりにくい、面倒くさい、概況と具体的な天気と予測を、全国でやり、関東でやり……というおなじことの繰り返しなのじゃ。
　画面では茨城の震度３が表示されているのに、声は東京の震度４を説明している。
　調布駅前の映像を写して、車が走っています、人が歩いています。当たり前じゃろう。
　ガラスが割れている様子はありません。震度５では危険はあるが、駅前のビルであったら手抜き建築じゃ。
　高速道路を写して、車がゆっくり走っているのは地震の影響でしょうか、ハザードをつけて止まっている車は見当たりません。地割れなどの様子も見えません。混んでゆっくりになっているのは朝の普通の混雑じゃ。地割れなどが見えたら通行止めになるじゃろう。
　１５分も経ってから、落ち着いて行動して下さい。避難する場合はエレベーターと使わずに、階段を利用して下さい。料理などされている方はまず火を消して下さい。遅いじゃろう」
「色々ありますねえ」
「ということで、やっぱりこの局は駄目だってことで……」
「おしまい」