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「11月30日、水木しげるさんが亡くなった」
「はい」 「まあ、少しばかり縁を感じる人。 子供が小さい時にテレビではキン肉マンを見ていた。映画をやるというので、駅前の映画に連れて行った」 「はい」 「すると、ゲゲゲの鬼太郎が西洋妖怪と闘う作品が最初だった。新しい作品で、主題歌が、 ♪試験もなんヌもない という歌詞のやつ」 「はいはい」 「最後のカランコロンの歌で、最後にお化けがわっと画面に出る」 「ほう」 「それが普段テレビは見ていなかったので、びっくりした」 「そうでしょうね」 「まあ、それで鬼太郎のファンになって、テレビも見るようになったな」 「なるほど」 「家内の実家が調布にあるので、毎年深大寺に初詣に行く」 「ああ、鬼太郎茶屋がありますね」 「そこでお話をしていたら、水木しげる展の招待券をいただいて行ったこともある」 「はい」 「好きな曲はフランツ・リストの『ゲゲゲのカンパネラ』」 「無理矢理作ってるな」 「わしもパガニーニ作『ゲゲゲの奇想曲カプリース』を演奏する」 「いらないいらない」 「本も何冊か持っていて、子供が幼稚園の頃『今昔物語』を買って来たが、ちょっと18歳未満お断りのシーンも多いので隠していた」 「気付かいですね」 「子供のいない時にこっそり読んでいた」 「おいおい」 「文章で印象に残っているのが『帽子の魂』……だったかな、まあそういうタイトル。 帽子をかぶるが普段は野球帽、つい忘れてなくすので奥さんが300円という安物を買って来た。これは忘れるためにある帽子だから、忘れてもいいと思っていると忘れない。わざと田舎に忘れると送ってくれる。本屋に忘れると『これ水木さんのですよね』と戻って来る。そして7年目、風が吹いて飛ばされて川に落ちた。これでお別れと思ったら、翌日お巡りさんが届けてくれた。帽子を忘れると注意してくれるのは、相手の人が注意したのではなく、帽子が注意したのだという結論になっていく」 「水木さんらしい面白さがありますね」 「ということで、今回はこれぎり」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.12.15 17:41:24
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