テーマ:謎を解く(186)
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「ベートーヴェンの交響曲第7番の分析。実は楽譜作成ソフトを使おうとしたら、ウィンドウズ10では動かないことが分かった。手書き譜面も面倒で……ついつい億劫に……それに、入院していた義母が退院、まだ歩けないので施設に入るやら、近所のお祭りがあるやら、万歩計をトイレに落とすやら……いろいろありまして」
「何を言い訳しているんです」 「そのうち楽譜を付けよう」 「いつになるやら」 ベートーヴェン:14「第7番の分析」 第1楽章 Poco sostenuto – Vivace 導入部(数字は小節:アーフタクトは含まず)Poco sostenuto 4分の4拍子 1:全員の和音でオーボエだけが残り、下に膨らんだ分散和音を吹く(要素a)。 3:クラリネットが同じ分散和音を吹き、オーボエは「レドドー」という音型を重ねる(要素b)。 5:分散和音はホルンが受け継ぎ、オーボエとクラリネットは、旋律的なメロディを重ねる。これは「b」に装飾音が付いた発展である(要素b’)。 7:木管で上昇して行く音型を示す。これは「b’」を基音のみにしたものである(要素b”)。 9:4拍目に弦楽器が同じ音の連続を弾く。ベートーヴェンの大好きな形(音型c)。 10:弦楽器が上昇する細かい音階を示す(音型d)。これを受けて木管は「音型a」を鳴らし、双方が重なり合う。弦には「音型c」も加わっている。 23:上昇の最後の音が下がるのではっとすると、オーボエが美しいメロディを吹く。これは「音型b」の変化「b’」に近いものである。2小節目では「音型a」の逆の上に膨らんだ分散和音になる、「ターンタターン」という「音型e」が印象的。 29:メロディが弦に受け継がれると、木管は同じ音の繰り返し(音型c)で伴奏する。 34:全員の「音型a」に、弦の「音型d」と「音型c」が力強く工作する。 42:全く同じように「音型b」とリズミカルな「音型逆a」が続くさっきのメロディが再現される。伴奏の「音型c」だけになり、木管が「音型逆a」のメロディを乗せるが、全く新しいものに聞こえるかも知れない。結局「音型c」だけになり、それも途切れ途切れになって「タターン」(音型eの変化)というこれもベートーヴェンの大好きな音型だけになって導入部を終える。 主要部(提示部)Vivace 8分の6拍子 63:木管がリズミカルな「音型c」を吹き、弦の「タターン」というリズム(音型e)に乗ってメロディ(第1主題)を始める。途中分散和音「音型逆a」が出るが、下へ向かう分散和音が印象的に残って積み重ねられる。フェルマータで終始。 88:上昇音(音型d)が導いて全員で主題を演奏。伴奏では同じリズムが同じ音で鳴り続ける。要するに「音型c」なのだ。主題は印象的な下降する分散和音に上昇するものが重なって新しい展開をするが、ティンパニが「タターン」のリズムを叩き続けている。 109:第1主題の冒頭から、落ち着いたメロディが受ける。「音型b」の変化。 119:第2主題。「音型逆a」の分散和音で、伴奏には下降する「音型逆d」と同じ音の繰り返し「音型c」が組み合わされている。「音型a」を切れ切れに示すと「音型b」で受ける。後はリズムの積み重ね。弦に「音型逆a」がはっきり鳴る。「タターン」となっていたリズムが1音増えている(音型e’)。リズムで下降して静まる。 142:第1主題の冒頭を積み重ねる。伴奏は「音型c」。盛り上がると全員が同じ音「音型c」を鳴らし、低弦が下がっていく分散和音を弾く。 162:「音型逆a」が鳴り、第1主題が鳴るが、後半は途切れ途切れの上昇音。第1主題の冒頭が繰り返され、上昇する音階で終始する。この上昇音に全部全打音がついているのが印象的である(音型f)。 177小節から展開部、278小節から再現部となるが、これまでの要素を自在に操るということで、改めて分析する必要もあるまい。389小節から結尾部になるが、例によってまた展開部かと思わせる新しさがある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.09 14:24:09
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