名作落語大全集

「さあ、東京都美術館のもう一つの展覧会は、新東京百景」
「ほう」
「90年前の東京を描いた作品が並ぶ」
「へえ」
「まずは前川千帆の地下鉄」
「ほう」

「恩地孝四郎の二重橋」
「なるほど」
「実は本当の二重橋が見えないという面白い作品」
「え……」
「昭和以降は手前の橋が有名になり、これが二重になっているから二重橋……と思っている人がほとんどになった」
「違うんですか」
「本当はその奥にあるのじゃ」
「へえ」
「まあ東京でも知っている人はほとんどいなくなったなあ」
「はいはい」

「藤森静雄の永代橋」
「なかなかいいですねえ」
「ということで、もっと紹介したいが、このくらいにして次回に続く」