テーマ:本日の1冊(3684)
カテゴリ:読んでいる本
「議思不の界世」、篇とぷじえ 「どっみらぴ」があれば、 もちろん「らいみ」も紹介されています。 この本が出版されたのは昭和3年(1928年)、 有名なツタンカーメンの遺跡発掘は1922年ですので、 エジプトネタは当時としてはタイムリーな企画だったのかもしれません。 とんねるの中にはいくつも部屋があって、その間々を、だれも奥へはひられないように、 厚い壁でふさいだりしてあります。そしていちばん奥のまつ暗いところに、あの大きな 重い重いみいらの石箱をぴったりと置いてあります。 むろんそこにはその石箱があるだけではありません。その他にいろんなお寶物が どつさり置いてあるのです。 鬼が島だとか、または龍宮だとかの寶物もとても及びません。 金銀珊瑚あや錦、それはそれは寶物といふ寶物で、 ないものはないといつてもよいのです。 しかもそれは作り話でなくてほんとうなのですからすばらしいでせう。 金で飾つた腰掛けだの、寶石で造つた箱だの、錦の靴だの、造花の花輪や冠だの、 まるでお節句にお雛さまをかざつたようになつて、 とんねるの中がお寶物で一ぱいなのです。 つまりこれが有名な、エジプトの王さまの墓であつて、 近頃いくつもそんなすばらしい墓のとんねるを掘り出しました。 そして中にあつた三四千年前のみいらやお寶物を、エジプトのカイロ、 イギリスのロンドン、フランスのパリー、ドイツのベルリンなどの 博物館にならべて、見に行く人を驚かしてゐるのです。 たしか「はしがき」でおばけだの鬼だのはいないといっていたのに、 鬼が島や龍宮を例え話にするのは、どうしたことでせうか。
この説明文を読むと、エジプトのファラオの墓は 金銀珊瑚あや錦だのお雛様でいっぱい、 庄屋さまのお蔵のようです。
80年前の本に突っ込んでばかりですが、 この「らいみ」の章で一番インパクトがあるのは、表題でしょう。 実は30年前、この表題を見て、この本を貰って帰ることにしたのでした。 「五、大昔の王さまの干もの」 確かに間違ってはいませんが・・・。
古代エジプトファラオの絶大なる力も権威も 吹き飛ばすような表現でせう。 ファラオ(芋)って・・。
そういえばツタンカーメンも 「わけあり 干物」ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読んでいる本] カテゴリの最新記事
|