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カテゴリ:アメリカ映画
映画の中の観客と一緒に
熱くなってダックスを応援する。 強くなったね、ホントに。 ミネソタ州ミネアポリスの アイスホッケーチーム、ダックス。 試合をやるごとにゼロ行進、 根性・技術・やる気もないチームが、 いつのまにかこんないいチームになって、 強豪ホークスと堂々とわたり合っているのだ。 コーチ、ゴードンと一緒に。 勝つことだけでなく 負けることにも興味を示さない子供たちと、 子供の頃の敗北が大きなトラウマになっているゴードン。 ゴードンは昔、ホークスのスター選手だった。 だが、優勝をかけた試合で大失敗をする。 そんな思い出を引きずって、 何故か弁護士になり勝ち負けが 彼の総てになってしまった。 飲酒運転のペナルティとして、 ダックスのコーチという社会奉仕活動を 引き受けるまでは。 ゴードンの指導は基礎からである。 子供たちは何も知らなかったのだ。 ゴードンもまたスタート地点に戻っていた。 勝つとか負けるとかの二元論に惑わされないで、 ただ精一杯、氷上で戦うために歩きだしていた。 勝利は簡単なものではなく、 敗北や失敗は、恥ずべきことではないのだ。 子供たちの成長と一緒に、 ダメになっていた大人が人生を見直す物語。 彼らの成長は「勝利」という褒美をもたらす。 ダックスが勝つに決まっている筋書きでも、 映画の中の観客と一緒に 熱くなってダックスを応援する。 彼らの努力は報われ、 勝利の瞬間を共に味わう興奮。 心地よい感情が胸の奧から湧いてくる。 筋書きのわかりきった 典型的なスポーツ映画である。 だからこそ観る側を引き寄せる仕掛けが必要。 出来すぎはいけないし、ヤリスギもダメ。 丸っこく愛らしい子供たちのキャスティングと、 エミリオ・エステヴェスの親しみのある演技、 そしてここぞ!という場面で 流れる歌はクイーンである。 ツボをしっかり押さえているのである。 同じような設定の映画が これからも時代ごとにでてくるだろう。 筋書きはわかっていようが、 ひとたびでも、応援することができれば、 大作の興奮を凌ぐほどの 心に残る映画となるのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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