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カテゴリ:アメリカ映画
案外、簡単なのだ。
とにかく制服というのは便利なもので、 中身などお構いなしで相手は即座に判断してくれる。 後はビクビクせずに堂々としてればいい。 ダメ押しで専門用語は少しばかり知っていればいいが、 知らなければ相手に意見を求めればいい。 さすがは、プロだ。 何でも良く知っているし、 何でも出来る、何でもやってくれる。 1963年、NYブロンクスヴィル。 16歳のフランク・アバグネイルJrの家庭は崩壊する。 事業に失敗した父と浮気をする母と。 じゃあ、今までの幸せな家庭って、 一体なんだったんだ? コツコツと積み上げてきたものが、 瞬く間に崩壊してしまうのだ、まるで、全部、幻。 パイロットの制服で、ウィットにとんだ会話で微笑み、 「この小切手を現金に換えてくれないか」 ほんの数分の人間関係、だが、手にするお金は莫大。 だが、あのFBI捜査官は、追いかけてくる。 カール・ハンラティ、 堅物を絵にかいたような仏頂面。 小切手には時差がある、不渡りになる前にトンズラすればいい。 あの時は、まいった、オッサン、部屋を嗅ぎつけた。 ナリキリホテルマンになって、間一髪のセーフだったが、 ウザイほど、執念深い奴なのだ。 しかし、本当に簡単。 医者というのは、エラくなると自分で何もしないのか。 下っ端にやらせて、褒めてやれば喜ばれて、 こんな仕事なら、免許なんていらない。 みんな、騙されている。 だが、どうして、アイツは騙されない? これは「子供の犯行」と、 カール・ハンラティは気づいていた、 メリークリスマス、 クリスマスでも働いていやがるFBI捜査官。 あ、俺もだ。 思い込ませるのは、簡単。 思い込ませるのは、簡単。 本当のことは言っても言わなくても、 相手が勝手に思い込んでくれる、のだけど。 本気で幸せな家庭を築こうとしたとき、 コレまでのツケが、災難のように降りかかってくる。 レオナルド・ディカプリオ×トム・ハンクス。 二人の持ち味をスティーブン・スピルバーグ監督が料理する。 メインディッシュの素材も見事だが、 店の内装も皿も照明も粋で、何よりも、味付けがいい。 もうヌーベルキュイジーヌではない、 何もかも行き届いた巨匠の仕事である。 案外、簡単ではあった。 だが、難しいこともある。 難しいから上手くいかず、壊れてゆくのだ。 捕まってしまったというのに、 俺はカールには何もかも話してしまっていた。 よくやったよな、このオッサン、 コツコツ積み上げたものが幻になったりするけど、 神の気まぐれのように報われることもあるのである。 案外、難しい。 難しいけれど、だからこそ、 次の道は一直線に進んでいけるのだ。 どんな道も、 本当は歩き続けるのが難しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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