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カテゴリ:アメリカ映画
超人的に鋭い感覚、
強さ、スピード、敏捷さ。 かつてさまざまな時代においても、 これらの能力を授けられた女がいた。 ペイシェンス・フィリップス。 化粧品会社のグラフィックデザイナー。 才能はあるが、内気で自己主張ができない。 しかも、偶然にも会社の新製品、 老化予防クリーム「ビューリン」の 恐ろしい秘密を知り殺されてしまうのだが。 ハル・ベリーの褐色の肌そのものが、 ボディスーツの様ででもある。 ポーズの一つ一つがカタチになっている。 ピトフ監督の独特の色彩の中でも、 彼女は不思議な魅力を放つ。 縦横無尽なキャットウーマンの 途方もない動きは、CGのようである。 仕方がないだろうが違和感が残る。 アクション映画としては物足りない。 ストーリーもやや細切れ。 だが、アクションや恋愛を織り交ぜながら、 「自由」というカタチのないものを キャットウーマンという存在の中に 明快に見せてくれている。 死んだはずのペイシェンスの瞳が、 縦長に変化し、金色に輝く。 よみがえった彼女は明らかに変化していた。 鋭敏な感覚、高い運動神経。 そして、性格も変わっていた。 キラキラしたものを好み、 夜の街を自由に徘徊し、時には強盗も。 自分を追い回すトム刑事をも大胆に誘惑する。 だがその彼は昼のペイシェンスの恋人だった。 キャットウーマンになる前から、 二人は知り合いでお互いに意識しあっていた。 老化予防クリーム「ビューリン」 しかしそれには恐ろしい副作用があった。 塗り続けることで肌は強化されるが、 使用をやめると肌がタダレてしまうのだ。 ペイシェンスは陰謀を暴き、 自分を殺した者に復讐をしようとするが、 逆に殺人犯の汚名を着せられてしまう。 そんな中、キャットウーマンを追うトムに、 正体を知られてしまうのだった。 「ビューリン」で強化された肌を持つ、 化粧品会社の社長夫人をシャロン・ストーンが演じる。 ハル・ベリーとのファイトシーンの迫力は、 主役に負けぬほどすさまじく鬼気迫る。 彼女もまた、もう一人のキャットウーマンである。 自らの意志に率直に生きようとしていた。 キャットウーマン。 女性に与えられる猫の能力。 自由を好み、束縛を嫌い、しなやかで強い。 思うがままに夜の街を徘徊し、 自分を押し込めず、感情を表に出す。 キラキラしたものが欲しくて、強盗をすれば、 「ビューリン」の秘密を暴こうとする。 善と悪の境界線が彼女にはない。 いつしか彼女は自ら会社を辞めていたし、 最後には、恋愛からも自由になろうとした。 自由とは、何にも束縛されないこと、 誰にも束縛されないこと。 社会は人を取り込もうとする。 孤独ではなくなるが束縛しようとする。 だが、猫たちはそこからスルリと抜け出していく。 その姿はやはり、美しい女性がふさわしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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