テーマ:ねこといっしょ(8405)
カテゴリ:悲しい別れ
一人で犬の散歩に行ったオジサンが、段ボールをかかえて帰ってきたのは先週の金曜日。
犬のクックが草むらで動けない猫をみつけたが、シャーシャー威嚇が激しいので、知り合いの売店のお姉さんに段ボールをもらって連れてきたとのこと オジサンの部屋で出入りできないようにして箱を開けてみると、まだ小さい、かわいいサバトラちゃん。シャーシャー威嚇します。興奮しているのだろうと、ふたを開け、水と餌をおいて、部屋をでました。 しばらくして覗いてみると、箱から出て机の下に移動していました。おおきな瞳で私たちをみつめ、相変わらず威嚇。人と暮らしたことがないのかしら? 「箱に入れたまま病院に連れて行けばよかったね」と話しましたが、移動しているということは動けたということだから、しばらく様子をみようということに。その時は餌を食べていませんでしたが、動けるなら、落ち着いたら餌も食べるだろうと。 私は週末実家に帰ることになっていたので、仕事も家事も、なにしろ忙しかった。いいわけです。 土曜、少し減ったと思える餌と水を交換して、「少し落ち着いたら、病院に連れて行こう」と話して、私は帰省したのでした。「なつくかな?」とオジサンは心配していましたが、野良猫の子であるミケやハムが甘えっ子に変身したように、いつかなついてくれるだろう、と思いました。 日曜の夜行バスに乗って、帰宅したのは月曜の朝6時過ぎ。 オジサンは犬の散歩に出かけていました。 部屋に行って、子猫を探しました。 名前を呼ぼうとして、まだ名前も決まっていないことに気づきました。 新しい犬や猫が来ると、まず「なんて名前にしよう」と考える私たちなのに。 「ちびこ、どこにいる?」 思わず「ちびこ」と口に出たので、「そうだ、ちびこにしよう」と思いました。顔つきから、女の子だと思っていました。 「ちびこ、ちびこ」 廊下の物陰で、ちびこは眠っていました。 よかった、と思ったのもつかの間 横向きに寝ているちびこのおなかは、動かない 息をしていませんでした 散歩から帰って、ちびこをみたおじさんが言いました 「こんなに小さかったんだな」 生後2か月くらいでしょうか ちびこは 一度でも、人に抱かれたことがあったのだろうか 撫でられて、ゴロゴロ甘えた記憶があるのだろうか 幼いうちに(もしくは母猫が)森に捨てられ、必死に生き、けがをして 良かれと思ってしたこととはいえ 段ボールに入れられ、車で揺られ 知らない部屋に閉じ込められたのは、恐怖でしかなかったんじゃないか ごめんね、ごめんね、ちびこ もう一度生まれて、ここにおいで 今度こそいっしょに、幸せに暮らそうね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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