カテゴリ:日本を知る
古事記の冒頭1・2段を終えた。今日から3段目に入るが、2段の天之常立神と対をなしている国之常立神は一緒に説明したので、次の豊雲野(とよくもの)神になる。
宇摩説の「大人の古事記講座」46 冒頭18 豊雲野神
はじめに
今日は次に移って、国之常立神の次のトヨクモノ神の解説をします。「やさしい古事記講座10」で書いていますが、岩波では名義未詳とあります。時間があれば読んで下さい。
やさしい古事記講座10 豊雲之神、ク・モの意味 http://kabu003himiko.iza.ne.jp/blog/entry/364258/
今日のトヨクモノ神の前に、同じ"トヨ"の付く、豊受大神・豊受山のトヨの語義を説明しましょう。
豊受山・豊受大神の語義
これまでの古事記原文に無かったので、何度も出てきたが語義を省略してきた。今回の「豊雲野神」にトヨがあるので、ツイデニ、豊受大神のトヨウケの語義解説をしておこう。
トヨは豊かの意味であることは説明するまでも無い。ウケは、天之安河で、天照大神とスサノオがウケヒ(誓約)をする話は有名であり、約束を意味する。
また、今も友人に「受けるかカ?」などと、博打好きが友人知人に日常に使う。このウケであり、約束・契りなどの意味だから、豊かを保障する、豊かさを約束する、と言った名前である。
宇摩説でこれまで書いたように、高天原は人々の生活向上を約束して国を固め、建国したのであり、ウマシ(略)神も同様にウケテ、天神地祇の相互信頼の元に国固めが行われたのだ。
豊雲野神
この神のトヨも同義であり、クモは雲を当てているが、雲と約束するはずが無いから、相手は国民の筈である。
雲(クモ)は後に、土雲・土蜘蛛などと出てくるが、「蜘蛛の子を散らすように」というように、卵からか生まれた蜘蛛の子がうじゃうじゃ居て、衝撃で八方に逃げる様であり、人の子にもよく使われる。
もう一つ例を出すと、神への供え物を、クモツ(供物,クモ・積む)とも言う。このクモである。したがって、この豊雲野神の名は、各地から感謝のお供えがあったという名の神なのだ。
宇摩説の古事記冒頭、建国から感謝の供物へ
これで、トヨクモノ神によって、アマノミナカヌシ以下、ウマシアシカビヒコヂの神などの努力が各地に広がり成功して、人々が感謝の奉納が豊かになった頃の神ということである。
つまり、宇摩説の解明の冒頭は、建国から、国固め、要望の青銅器、国々との交流によって、豊受が実現し、国が堅固にまとまったと解いたのであり、この神々の名の意味が整合して日本の古代史、国の発展までを示す名を残している。
今も稲穂を奉納する神社がある。これらは古代の習慣であり、感謝の印だった。この発生すら、古事記の神々の名に残り、歴史と謎が解けるのである。
古事記冒頭は神々の名のみで、、ウマシアシカビヒコヂだけに説明文が付いていたが、これは、古代人には説明せずとも、名を聞けば理解できたからである。
<2012,1,23「大人の古事記講座」46、冒頭18、豊雲野神>
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最終更新日
2014年02月14日 17時07分23秒
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