三日月の夜にはミルクティーを

先日のこと。

ちょっとした用があって。
マンションの管理人室へ。

というか。

管理人室って…どこ？

いやいや。
知らないわけないじゃないですか。

知ってるわよ、もちろん。

えーっと、確かぁ。
あの辺だったような。

…って。
どうやって行くの？

そうなのです。

ここの管理人室。
分かりにくいところにあって。

しかも。

会社区域と住居区域は。
入り口が違っていて。

管理人室は、会社区域にあるものだから。
なんだかよく分からないことに、なっているのです。

で。

会社区域の入り口から入ろうと思って。
鍵を差し込んだら。

あら。

この鍵じゃあ、開かないのね。

ん？
じゃあ、私は。

どうやって行けばよいの？

うーん。

考えに考えて。
まるで迷路のようなところを。

ぐるーんと遠回りして…。

着くじゃん。

なぁんだ。
簡単なことよ。

と。

ササッと用を済ませて。

来た道を帰ろうと思ったらば。

あらまあ。
扉の鍵が、開きやしない。

もぅ。
何なの、いったい。

しばし考えて。

結局。
一度、外に出て。

また入り口から。
やり直したのでした。