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カテゴリ:人生
菜根譚というのは中国の明代末期に洪自誠(1573~1619)という人が書いた人生の処世訓であります。
日本には江戸時代の1800年代前半に入ってきて、むしろ中国よりも日本で非常によく読まれたもののようです。 洪自誠という人は儒教、仏教、道教に通じていた人だそうですが、それらの教えの中から編み出した人生の指南書が菜根譚だそうです。 前集222条では人との交わりを説き、後集135条では自然と閑居の楽しみを説いたものだそうです。 菜根は堅くて筋が多く、これを何度も何度も噛んでこそ味が分かり、消化できるものですから、それを人生にたとえたものだと思われます。 最近、私が書店で本を探していたら、祐木亜子訳の「中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚」という本をみつけました。 この翻訳本は本当に簡明に書かれていて、人生にとって学ぶことが分かりやすく書かれています。 その中でも私が会社員の方や営業マンにとって知らせたあげたい2つの言葉がありましたので紹介したいと思います。 イ)しかられることを喜ぶ この境地に達するのはなかなかのもんだろうと思われますが、他の翻訳本では次のように訳しています。 「秀れた人からは叱られたほうが良い。寛容にされるようでは見放されたということだ。」 なかなか意味の深い言葉であります。 私なんかも”あーだこーだ”と言うのはあまり好きではない。 しかしどうしても言ってあげないと、その社員にとっても、会社にとっても為にならない、と思ったら言わざるを得ない。 その時の思考順序は、 1.彼にとって何が問題なのだろうか 2.彼に何を指摘してあげれば良いのだろうか 3.叱ったりしたらヤル気をなくさないだろうか 4.いや、電気ショックを与えないと分かって貰えないだろう 5.彼が良くなることを期待し言わざるを得ない という手順を経て、”指摘をする”、”叱る”、という行動になるのであります。 その時に消費するエネルギーは並大抵のものではありません。 その時の根底にあるものは、 ”その人をレベルアップしてあげたい”、そして”会社もよくなっていきたい”という思いがあるのであります。 もし私がもう彼を諦めたなら、また他人であれば、指摘もしないでしょうし、小言も言わないでしょう。 言われなくなったら、彼はうるさくなくなって、ホットするでしょうが、彼にとっても会社にとっても大きな損失であります。 ロ)成功しても気を抜かない。失敗してもあきらめない 人間というのは不思議なもので、失敗をしないと、成長しないという動物であります。 成功ばかりしている人というのは余りいるものではないでしょうが、魅力があるものではありません。 そういう人は人生の機微というのか、人生の悲しさ、苦しさ、人生の面白さが分らないかも知れません。 仕事というのは不思議なもので、成功し続けていると、必ず大きな失敗の根が力強く成長しているのであります。 成功して有頂天になっていると、内部から足元をすくわれたりすることが、よくあります。 産地偽装で、どれだけの成功企業が奈落の底に突き落とされたか。 それは成功という有頂天の中で、誰もが気を緩めてきたからであります。 失敗してもくよくよしないことが肝心であります。 失敗すると立ち上がれない人がいます。 そういう人に言ってあげたい。 「会社を道場と考えなさい」と。 そして、失敗の後には、汗をたっぷりかくようなスポーツをしなさい、と。 また、「こんなことに負けてたまるか。俺はかならず勝ち組になるんだ」と心に誓いなさい、と。 失敗を肥やしにしてだんだんと強くなっていける人、くよくよして消極的になっていく人。 人生の分かれ目であります。 菜根譚の他の翻訳本には、次のように言っています。 「思い通りにならぬからといって、くじけるな。万事うまく行っているからといって、有頂天になるな。」 本当にすばらしい人生訓ではないでしょうか。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。M担当記 千葉市,習志野市,八千代市不動産の未来タウン(株)ホームページ クリックお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年08月12日 18時09分07秒
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