【西芳寺】(さいほうじ)(苔寺)臨済宗 開基 行基 特別名勝・史跡
世界文化遺産に登録
嵐山から阪急電車嵐山線の「松尾」「上桂」で下車の位置にあります。然しバスかタクシーを利用された方が便利です。
昔は一般寺院並みに観光客に拝観出来ていたのですが、心なき訪問者より、貴重な「苔」が
むしり取られ、あちこち「はげ状態」になったようです。従ってお寺さんも「寺は、観光目的でなく参詣と言う目的で、来訪を受けたい」とその後「予約制となり、【参拝冥加料】として、3,000円」として受け入れられるようになりました。「1ヶ月前までに予約」
もう一つの理由は、狭い山道に掛る場所にあり、駐車場が狭く、多くの自家用車での観光客により、地元の方々にご迷惑を掛けた。との意向もありました。
当時は、表総門より入場、例に依って、「洗心の道」を伝って奥に入りましたが、現在では、
裏の通用門に、予約時間に成れば、僧侶が受付、直接【本堂】(西求堂)に案内されます。
先にご紹介しましたとおり、「銀閣寺」は、西芳寺を模して造られました通り、銀閣寺では、
(東求堂)と称します。本堂には、禅宗では珍しく、阿弥陀如来が本尊で、東を向き、浄土から
向かわれて居られる様でした。僧侶3名と50名ほどの参拝者とで、「般若心経」を一諸に唱え、
お寺に訪問したと言う、貴重な体験もさせてもらいました。
庭園は、【夢窓疎石】の作庭で、池泉回遊式、【黄金池】と山腹に掛る枯山水の瀧との上下に分かれ、これも銀閣寺が真似ている様です。苔は100余種あり、天龍寺の広大さはなく、こじんまりして、幽玄の世界を垣間見る落ち着いた庭園と思われます。池の側に【湘南亭】(しょうなんてい)の茶室があり、千利休の次男、少庵が再興したと言われ幕末には、「岩倉具視」が一時滞在したとのことです。訪れる人も限られ、静かに心身共に和やかに癒される苔寺でした。
近くに【地蔵院】(竹の寺)参道竹薮に囲まれ、外人婦人お一人で、書を眺めながら訪問され印象的でした。殆ど人影がなく、日本人として是非鑑賞をお勧めいたします。
【華厳寺】(鈴虫寺)修学旅行生に人気のようです。年中欠かさず鳴いています。何でも和尚さんの奥様が、病床で「鈴虫の鳴く音を聞きたい」との希望で、優しい和尚さんの一念で、年中聞かれる鈴虫は、数多く鳴いています。庭園では、珍しい「黄金竹」「四角竹」等珍しい竹の薗が鑑賞できます。