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京都も漸く太陽の姿をみましたが、同じ近畿でも、和歌山の山岳 地方では、土地が変形するほどに、台風による未曾有の 大災害が山津波で起こりました。人間の弱さを感じます。 心より冥福とお見舞い申し上げます。
【天龍寺】臨済宗天龍寺派本山 世界文化遺産に登録 開基 夢窓疎石 五山第1位 庭園 特別名勝・特別史跡(国宝第1号の庭園) 世界文化遺産の御紹介も清水寺・西本願寺・金閣寺・銀閣寺・二条城そして天龍寺まだまだ観尽くせませんね。嵐山渡月橋から「美空ひばり館」の前を経て、天龍寺に着きます。 嵐山・渡月橋 【足利尊氏】が南北朝の戦で、吉野で崩御された【後醍醐天皇】の菩提を弔うために、開山 【夢窓疎石】を迎えて建立されました。この地は、元々後醍醐天皇のご幼少の頃の学問所で 御霊の安らぎを考えての尊氏の配慮と想いが有ったものと考えられます。建設資金捻出のために、途絶えていました中国「元」との貿易を再開し【天龍寺船】を往来して経済や文化の輸入にも貢献しました。私たちの高齢の歴史観では、天皇に背いた逆賊の謀反者と教わり、神戸 湊川神社では、「ああ・忠臣楠氏の墓」と「楠正成」を謳歌してまいりました。でも京都での お寺の遺される事で、又の日に述べさせていただきます【等持院】は、尊氏一族「足利」の 菩提寺で、「寺」と「院」では寺格が違い、尊氏の思い遣り、一歩引く謙虚さが、見えるように 思えるのです。 順路として「山門」から静かな敷地を歩み、心を静めます。 1.【法堂】(はつとう)は選仏堂(座禅堂)ともいわれ、正面から覗きますと【釈迦・文殊・普賢三尊】と天井に【雲龍図】「加山又造画」が描かれています。 仏殿。法堂 2.受付でパンフレットを見ますと表紙の庫裏の写真で、庫裏の実物を見上げながら、龍安寺で ご説明させてもらった「懸魚」「蟇股」が大きく見られます。そして「三尊石」も在ります。 庫裏 3.【方丈】白砂と苔の境界線で、「心字」が画かれています。 屋根瓦の端には「天龍寺」の文字が設けられています。 4.【曹源池】日本で最初の庭園形式に基づいて、夢窓疎石が作庭した素晴しい庭園で、嵐山 嵐山を借景 愛宕山を借景して、更にスケールが大きく感じます。正面に枯山水「瀧」をそして「三尊石」 日本最古の「石橋」周りに「鶴島」「亀島」そして「船石」と庭園の要素を採りいれています。 5.「亀島」から道なりに進むと池にそそぐ「遣り水」(やりみず)が【曲水の宴】形式になっています。 国宝第一号庭園・曹源池 6.【多宝塔】後醍醐天皇の尊像を安置、紫宸殿形式で、左近の紅梅・右近の白梅が備わり、 後醍醐天皇供養の多宝塔 その前庭の苔に包まれた小高い位置に後醍醐天皇の菩提塚が古びて立っています。 天竜寺の裏口から出ますと、嵯峨の竹林を経て、大河内山荘へ 嵯峨野めぐりとなります。 嵯峨野の竹林 こうしてリンクしますと、足利尊氏・義満そして義政に関係する 寺院が世界遺産に多く登録されています。 尊氏の要請で夢想国師が、天竜寺・苔寺を、義満は金閣寺を 義政は苔寺に模して銀閣寺を建てました。文化に秀でた 足利氏であったのですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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