堀井展の次はレクイエム!
はろー、きんびーです。ちょっと出だしを変えてみました(気づいてもらえるかな?)。「水から生まれる絵 —堀井英男の版画と水彩—」が無事終了したね、永松さん。 そうね、長かった堀井英男展も、ついに閉幕です。ご来場くださった皆様、展覧会開催にご助力くださった方々、各イベントでお世話になった方々、きんびスタッフの皆さん、本当にありがとうございました…!!展覧会は4月5日(金)から5月6日(月)にかけて、共催の八王子市夢美術館に巡回します。八王子は、堀井さんがアトリエを建てて長く暮らした土地ですし、あちらの美術館のスペースはきんびとはまた違った趣きで、展覧会が別の雰囲気で楽しめると思いますので、ご興味のある方は是非お出かけくださいね。ちなみにわたしも出張ギャラリートークをする予定です! へーそうなんだ。楽しみだね〜。ところで、堀井展が終わったと思ったら、永松さんまたすぐに今度は福島県へお出かけしてたみたいだけど…? そうなのよ〜。実は、次に当館で開催される企画展「二年後。自然と芸術、そしてレクイエム」の準備が間髪入れず始まり、開幕まであと2日と迫りました。わたしも、出品してくださる現代作家のひとり、河口龍夫さんの作品の借用のため、いわき市立美術館へ行ってきました。 あ、河口さんって、レクイエム展のチラシに載ってる貝の作品の先生だよね! そうそう、ものすごくデリケートで素敵な作品ばかりです。お楽しみに。展覧会の内容について、詳しくは担当の今瀬さん、澤渡さんにお話ししてもらうとして、わたしからはもうひとつだけ、現在ロビーで展示作業中の中西夏之さんについてご紹介しようかな。 中西夏之さんは1935年生まれ(あ、堀井さんよりひとつ年下ね)の、現在も活躍していらっしゃる「画家」さんです。これも堀井さんと同じ(ゼミは違うんだけど)東京藝術大学を卒業してから、同級生の高松次郎さんや、新しく出会った赤瀬川原平さんなんかと、「ハイレッド・センター(これは「高」「赤」「中」と3人の頭文字からネーミングされたの)」というグループを結成して、東京の街中を舞台に様々なハプニング(イヴェント、パフォーマンスとも呼ばれます)を行いました。ちなみに、いまニューヨークのMOMAで開催されている「Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde」展のカタログの表紙には、中西さんがパフォーマンスをしてる時の写真が使われているわ。1960年代後半からは、「絵画」の問題に立ち戻り、その後はずっと「画家」として作品を制作していきます。なぜ「 」を付けるかというと、中西さんたちの時代の現代美術界では、「絵画とは何か」という根本的な問題が重要視されて、それまでと同じ絵画を描くことに疑問を持ったアーティストの中には、単純に絵を描かない作家も増えたからなの。でも中西さんは、敢えて「絵」の問題に、制作上でも思考上でもとりくんできたのね。 へー現代美術って、考えることも重要なんだね。ところで、いま展示作業中の中西さんの作品は、いわゆる絵画ではないみたいだけど…? そこが面白いところなのよ〜。中西さんは、現代美術の世界でいわゆる「インスタレーション」と呼ばれる、空間に立体的な作品を設置して、その空間自体を見せるというタイプの作品も、1990年代頃から発表しています。もちろんそういった作品も、「絵」を考えるための装置ではあるんだけれど。今回の作品は、中西さんが続けている「着陸と着水」というシリーズの最新作になるの。詳しくは、作品を見ていただいてからのほうが良いと思うから、どうぞお楽しみに…! 永松さん、ずいぶん熱がこもってるね〜。 えへへ。実は、わたしは学生のときからずっと中西さんを追いかけているの(ストーカーではありません)。だから今回のプロジェクトは個人的にもとても楽しみにしていたのよ。中西さんはもちろん、ほかにも素晴らしい現代の作家さんたち、近代の作品が沢山展示されるので、レクイエム展どうぞ見にいらしてくださいね。 市川館長の企画だもんね! 館長にもインタビューに行って来ようっと! あ、きんびー。館長はいま原稿書きですごく忙しいかも…。