『ニート』を読んで考えた
『ニート:フリーターでもなく失業者でもなく』 著:玄田有史/曲沼美恵私は今、働いていない。学校にも行ってないし、何の習い事もしてない。求職活動も、していない。まさしく、「ニート(Not in Employment, Education or Training)」です。パラサイト・シングルという言葉が流行った時もそう呼ばれ、ニートという言葉が認知されてきた今、まさしくニート生活を満喫してます。ある意味、流行の最先端かと(違)。「ニート」と、「失業者」との違いは、「求職活動をしているかどうか」とういうことらしい。特定の仕事に就いておらず、継続的な収入もない「無業者」の中で、進学準備も、求職活動もしておらず、療養・休養中でもなく、「特に何もしていない」という人たちを、「ニート」と呼ぶらしい。私も、もともとは病気療養のために会社を辞めたのだけれど、辞めてから2年以上も経ち、病状も落ち着いてる今はもう、「療養中」とは言えないだろうから、立派な「ニート」である。しかし現在、日本全国には、学校に行ってるわけでもなく、求職活動をしてるわけでもない若者(25歳以下)は、89万人もいるらしい。その中で、学校に行く「気」もなく、働こうという「気」もない若者は、40万人もいるという。ちょっと勇気(違)。いやでもこの数字は、25歳以下だから、30過ぎてニートの数は、もっと少ないだろう。ちょっと寂しい(違)。25歳以上35歳未満で、求職活動もしていない「無業者」は、78万人もいるらしいけれど、その中の大多数は、「家事・育児が忙しくて就職しても続けられないから」という女性だそうだ。これは、「ニート」とは言えないだろう。受け入れ側の問題だ。「ニート」と呼ばれる人の大多数は、働くことにも学ぶことにも希望を失った者、特にこれと言って将来に希望もない者。そんなニートをこれ以上増やさないために、ニートの実態を掴み、なぜニートになってしまったのか、を分析している。ニートとなってしまう理由の一つとして、「ひきこもり」というのがよく言われる。確かに、「ニート」と呼ばれる者たちは、「自分に自信がない」という人が多い。対人関係にも、自信がない人も多い。社会に出て行けない、人と上手く接せない、だから働けない。でも決して、単純に、「ひきこもり」=「ニート」ではない。遊びや友人関係では何の問題もなく普通に生活しているが、働く気のない者。それが、一番問題なのだろう。ニートがますます増えれば、日本経済にも影響が出てくるのは必須で、だからニートをこれ以上増やさないようにと、各地方自治体や、学校でも色々な試みがあってるらしい。兵庫県と富山県では、全ての中学2年生に、実際に商店や工場や役場や大型店舗、病院などで5日間、働かせるといった試みもなされているという。それらが実際、将来進路を決める際に役立つかどうかは分からないが、「こういう職業もあるんだ」という啓発という意味では、ムダではないのだろう。ニートと呼ばれ、安穏と暮らしてるように見える人たちも、決して将来を楽観してるわけでも、悲観してるわけでもなく、「機会さえあれば働きたい」と思ってる人が多いのだ。そんな彼らは、大丈夫だろう。チャンスさえあれば、これからもし日本経済が回復するなりして、雇用の機会が増えれば、きっと働けていくだろうから。問題は、働く「気」のない者である。職を得るために、何の努力もしてない者である。まさしく私も、その中に入っているのだが…。私自身、もちろん焦りはある。親はいつまでも元気でいるものではないし、お金がなければ、やりたいことも限られてくる。それでも、このぬるま湯生活と引き換えに、感動や達成感を得られるほどの職なんかないさ、と諦めている。親と一緒に暮らし、衣食住は困ることなく、贅沢さえ言わなければ、収入がなくとも生きていける状態に安穏としている我が身を、奮い立たせるもの。それは、なかなか見つからない。芸能・野球ランキング、お陰さまでランクUP!今日は何位でしょう…?【参考】 ニート-大手町博士のゼミナール 20代おおう「心はニート」 自分探し世代の憂鬱-asahi.com♪本日のBGMリラックスの素読書感想★そのほか話題の記事はコチラ→