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カテゴリ:時事
ここ数週間、気になっているのはある兵団の話である。
8月15日が近いせいもあるが。こういう年中行事みたいなのを、ある日にちをすぎるとさっさと忘れてしまうのもなんだが、逆にいえば行事として思い出すのはいいことだろう。 いろいろ調べた結果は以下。どうも本が絶版らしい。だから適当な概略。間違ってたらすみません↓ ソ連軍が暴行と略奪のかぎりをつくしているという情報を関東軍から知ったある兵団(兵員構成は30過ぎばかりだったらしい。戦闘能力低し)。 民間人の撤退のために2日の猶予をくれとソ連と交渉。「15日をもって武装解除だから無条件であけわたせ」の一点張りで聞く耳をもたない上に、白旗をあげた軍使に発砲する無法ぶり。このままでは撤退が不可能とみた指揮官が自己責任により自衛行動をとることで3日間軍を釘付けにして、一方で民間人には「すこし避難してもらうから」というニセ情報を流すことで家財道具をもたせず大人数での集合を可能にし、列車に乗せて見事4万人を脱出させたという。さらに自分たちも命令より早く夜明け前に解散して脱出したとか。 この戦いの犠牲者は命令違反という扱いでしばらくは恩給で差別されたというのはふざけてるよ、とか、中立条約を信じ切ってそういう事態を想定しない体制もどうなのか、とか、ソ連軍のやったことを一切なかったことにしているのってどうなの?とか、いいたいことはいろいろあるが。 ここで感動するのは現場レベルでの判断である。 法令違反を承知で、優先事項を判断して行動にでた指揮官の姿勢もすごいが、4万人に集まれといった場合におきうる状況を想定してだした命令も凄い。切れる人がいたものである。さらに士気高く任務にあたったおっさんども(当時の30代だからいまよりずっと上に考えたほうがいいだろう)にも最敬礼だ。 なんとなく日本人の行動原理には「ルールに殉じる」、あるいは「ルールを守っていればそれが言い訳になる」みたいなところがあるような気がする。平和時はそれでいいが、それでは非常時に硬直化する。なにが優先事項か?という判断。ときには規律を壊してでも勝ち取ろうとする意欲。これができればサッカーも強くなるのだが。負け試合でロスタイムになればポジションを捨ててもうなりふりかまわずペナルティエリアに侵入するとか。そういうのは教科書で教えるものではない。宗教とか、そういう行動原理・哲学に影響するもので伝えるべきものなのだろう。 以前、あるメンバーで学級委員をやったことがあるかどうか?という話のときにある男が「ない。でもチームのキャプテンはいつもまかされていた」と答えたのが印象に残っている。そいつは警察官にその後なった。いまでも町の平和を守っているかしらん?(♂) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年08月11日 18時27分19秒
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